破壊制御論
Fracture Control Theory
教授・村上 理一
2単位
目的
機械の安全性や健全性を保証するために応力と材料の弾性変形,塑性変形および破壊挙動との関わりについて講義し,演習·レポート,小テストを実施し機械の安全設計および破壊防止に必要な基礎知識を修得させる.
概要
機械を構成する材料の塑性変形と破壊に至る過程を巨視的·微視的な観点から理解させるために材料の塑 性変形の機構と転位,塑性変形と破壊の関わり,破壊制御の基本概念を講述して機械·構造物の安全性や設計に必要 な材料の変形と破壊に関する基礎力の養成を図る.
キーワード
塑性変形,転位,材料の強度,材料の破壊,疲労破壊
要件
「機械材料学」,「材料力学」の履修を前提にして講義を行う.
注意
講義の単元が終わるごとにレポートを課し,目標の理解度をチェックするので,毎回の予習,復習は欠かさず行うこと.
目標
1. | 材料の塑性変形と転位の関係を理解する. |
2. | 材料の強化機構を理解する. |
3. | 材料の破壊機構を理解する. |
4. | 金属疲労を理解する. |
5. | 破壊力学の基礎を理解する. |
計画
1. | 材料の弾性変形と塑性変形 |
2. | 材料の構造と転位の基礎 |
3. | 材料の構造と転位の基礎·レポート |
4. | 材料の強化方法 |
5. | 材料の強化方法·レポート |
6. | 材料の破壊 |
7. | 〃 |
8. | 中間試験 |
9. | 切り欠きと応力集中 |
10. | 破壊力学の基礎 |
11. | 破壊力学の基礎·レポート |
12. | 疲労強度 |
13. | 〃 |
14. | 疲労強度·レポート |
15. | 表面現象,腐食と摩耗 |
16. | 定期試験 |
評価
到達目標の5項目がそれぞれ達成されているかを試験70%,平常点(授業への取組み状況,レポート)30%とし,5項目平均で60%以上であれば合格とする.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
村上理一·金 允海·楠川量啓著「材料の強度と破壊の基礎」西日本法規出版
参考資料
C.R.バレット,W.D.ニックス,A.S.テテルマン著岡村弘之·井形直弘·堂山昌男訳「材料科学2-材料の強度特性」
ジョン·ウルフ著永宮健夫訳「材料科学入門III 機械的性質」
連絡先
村上理一(M318, 656-7392, murakami@me.tokushima-u.ac.jp)
- オフィスアワー: 毎週金曜日18:00∼19:00
備考
1. | 「機械材料学」,「材料力学」の履修を前提にして講義を行う. 講義の単元が終わるごと にレポートを課し,2単元が終了するごとに''まとめ''のテストを実施するので,毎回の予習·復習は欠かさず行う こと. |
2. | 成績評価に対する平常点と試験の比率は3:7とする. 平常点には講義への 参加状況,演習の回答及びレポートの提出状況と内容を含み,試験には小テスト及び最終試験の成績を含む. |