2010年度 先端技術科学教育部 知的力学システム工学専攻 機械創造システム工学コース 博士前期課程 — [選択]

応用流体力学特論

Applied Fluid Dynamics

目的

流体によって引き起こされる振動や騒音の発生メカニズムの理解とそれらを予測する技術ならびに対策する技術を習得させることを目的とする.

概要

本講義では流体関連振動·騒音について講述する.流体力学の応用では,タービン,コンプレッサーような流体エネルギー変換機械の性能面に寄与する場合と,機械の心臓部であるブレードなどが壊れないような安全面に寄与する2つがある.ここでは後者の応用面において,実際問題となっている下記の例を取り上げ,流体力学がどのように安全設計に活かされているかを論じる.工業にかかわる科目である.1.流体機械翼の振動, 2.配管内構造物の流体励起振動,3.熱交換器管群の振動,4.流体騒音,5.空力的自励音(異常音)上記振動·騒音現象の発生メカニズムを理解させると共に,安全設計指針を考案する能力を養成する.また,不幸にしてトラブルが発生した場合の対応法を述べる.

キーワード

流体騒音,流体関連振動,空力自励音,騒音

要件

流体力学と振動工学の知識が必要である.

注意

なし

目標

1.企業における研究者や技術者の養成.

計画

1.ガイダンス(世の中の流体関連振動/騒音問題)
2.音響の基礎知識(1)「音の性質」
3.音響の基礎知識(2)「音の幾何減衰」
4.音響の基礎知識(3)「音の回折減衰」
5.理解度テスト(1)とまとめ
6.流体騒音(1)「流体騒音研究の現状」
7.流体騒音(2)「流体音の種類と基礎式」
8.流体騒音(3)「柱状物体から発生する音の予測法」
9.流体騒音(4)「平板物体から発生する音の予測法」
10.理解度テスト(2) とまとめ
11.流体関連振動(1)「振動トラブルの例」
12.流体関連振動(2)「円柱構造物の振動原因」
13.流体関連振動(3)「同期振動(自励振動)の回避」
14.流体関連振動(4)「定常抗力とランダム振動評価」
15.流体関連振動(5)「管群の振動」
16.理解度テスト(3)(期末テスト)

評価

理解度テスト(1),(2)および(3)の成績を平均し,レポート点と7:3の比率で総合化し,60%以上を合格とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

プリント配布

参考資料

特に指定しない

連絡先

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