電波物性科学特論
Radio Frequency Solid State Physics
講師・中村 浩一
2単位
目的
核磁気共鳴法の基礎からその応用の方法について,超伝導,磁性,固体内拡散などの固体物性の諸問題を取り上げながら講義する.
概要
核磁気共鳴を用いて固体物性の研究を行う上で必要となるスペクトル,スピン-格子緩和,スピン-スピン緩和,ケミカルシフトなどの重要な事項について議論する.
キーワード
核磁気共鳴,核磁気モーメント,磁性,拡散,超伝導,スピン-格子緩和,ナイトシフト
目標
1. | 核磁気共鳴法の基礎的事柄について理解する. |
2. | 様々な物性と核磁気共鳴により得られる緩和現象との関係について理解する. |
計画
1. | 核磁性と磁気共鳴吸収 |
2. | スピンエコーとNMRスペクトル |
3. | 測定装置の概要 |
4. | 双極子相互作用 |
5. | 超微細相互作用とスペクトル |
6. | ケミカルシフト |
7. | 電気四重極相互作用と核四重極共鳴 |
8. | スピン-格子緩和 |
9. | 強磁性体,反強磁性体の内部磁場 |
10. | 金属における核スピン-格子緩和 |
11. | 超伝導状態での核磁気共鳴 |
12. | 高温超伝導体における核磁気共鳴 |
13. | 固体内拡散とスピン-格子緩和 |
14. | リチウムイオン導電体における核磁気共鳴 |
15. | プロトン導電体における核磁気共鳴 |
16. | まとめ |
評価
レポート100%で評価する.
教科書
遍歴電子系の核磁気共鳴(朝山邦輔著,裳華房)
参考資料
授業中に紹介する.
連絡先
中村(A216, koichi@pm.tokushima-u.ac(no-spam).jp)