2010年度 先端技術科学教育部 システム創生工学専攻 電気電子創生工学コース 博士後期課程 — [選択]

半導体デバイス物理特論

Semiconductor Device Physiscs

教授・大野 泰夫

2単位

形態

講義および演習

目的

半導体デバイスの動作の基本となる物理と,そのデバイスの電気特性との関連を理解する.

概要

半導体デバイス,特に各種電子デバイス,トランジスタの動作の基本となる電流輸送現象の物理,微細化トランジスタで問題となる高電界効果や短チャネル効果,デバイス動作の不良の原因となりやすい深い準位の挙動について,その物理的原理から解説する.

キーワード

デバイス物理,半導体デバイス

目標

1.電子輸送現象をボルツマン輸送方程式を元に理解する.2. 微細トランジスタにおけるキャリア速度飽和現象,2次元電界分布効果を理解する.3. 半導体における深い準位の電気的な挙動をSRH(ショックレー・リード・ホール)統計を元に理解する.

計画

1.デバイス物理の基本方程式
2.ボルツマン輸送方程式
3.電子流と熱流
4.ホットキャリア効果
5.電子ガスの粘性とMOS表面電子移動度
6.短チャネル効果
7.デバイス微細化の限界
8.大規模高速システムとデバイス特性
9.深い準位に対するSRH統計
10.電子トラップとホールトラップ
11.サイドゲート効果
12.周波数分散
13.化合物半導体とシリコンの比較
14.プロセスシミュレーション
15.デバイスシミュレーション
16.テスト

評価

テーマに対応するレポートと最終回の総合テストにより評価する.

再評価

再試験は第1回の試験で60-40点までの者に対しておこなう. 評価点の最高は79点とする. 第1回試験において,40点未満の場合は再受講とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

S. M. Sze, Kwok K. Ng, "Physics of Semiconductor Devices," 3rd Ed.

連絡先

大野(E棟2階南 A-7, 088-656-7438, ohno@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

国際連携大学院担当教員科目のため英語授業となる場合がある.