2010年度 保健科学教育部 保健学専攻 看護学領域 博士前期課程

がん看護学演習

教授・雄西 智惠美, 准教授・森 恵子, 高知女子大学 教授・藤田 佐和, 肩書不明・秋元 典子, 京都大学医学部附属病院・井沢 知子, 肩書不明・田中 登美, 肩書不明・田墨 惠子

4単位

目的

<がんリハビリテーション看護> 1.がん治療によってもたらされた身体の器質的・機能的変化に対して,身体・心理・社会的な働きかけ,自らQOLを高めるよう一貫した援助のあり方と方法について探求する. <がん化学療法看護> がん化学療法の有害事象の予防・早期発見・早期対処を行い,治療の継続および治療中のQOLを高めるような看護について理解を深める.また,化学療法受ける患者・家族に対して既習の概念あるいはモデルを活用したケア演習を行い,がん化学療法看護におけるがん看護専門看護師としての役割・機能について考察する.

概要

<がんリハビリテーション看護> がん患者が体験している器質的・機能的な変化が患者・家族にもたらす影響や意味を探求しつつ,その人が生活を再構築し日常性回復に向けた取り組みを支援できる援助方法についてディスカッションしながら学習を深める. <化学療法看護> 様々な有害事象を伴う化学療法を,より安全にしかも患者が主体的に受けられるよう支援するために必要な専門的な知識・技術について教授し,患者ケアの演習を通してがん化学療法看護について実践的に授業をすすめる.

計画

1.<がんリハビリテーション看護>2単位1.がんリハビリテーション看護の概念(森)
2.2.がんリハビリテーションの目標と影響要因(森)
3.回復・支持的リハビリテーション3.消化器がん患者の器質的機能的変化と生活への影響 (森)
4.4.消化器がん患者の日常性回復のための支援開発 (森)
5.5.子宮がん患者の日常性回復のための支援 (秋元)
6.6.子宮がん患者の日常性回復のための支援(事例検討)(秋元)
7.7.頭頸部がん患者の日常性回復のための支援開発 (森)
8.8.乳がん患者の日常性回復のための支援開発 (雄西)
9.緩和的リハビリテーション9.がん患者に対する緩和的リハビリテーションとは (藤田)
10.10.がん患者に対する緩和的リハビリテーションの実際 (藤田)
11.予防的リハビリテーション (井沢)11.予防的リハビリテーションが必要ながん患者に対するセルフケア支援の開発
12.12.リンパ浮腫の機序と患者・家族への影響
13.13.リンパ浮腫に対するケア②(演習)
14.14.リンパ浮腫に対するケア③(演習)
15.15.リンパ浮腫ケアに対するがん看護専門看護師の専門性と課題
16.<化学療法看護>2単位1.がん化学療法における専門看護師の役割と専門性 (田中)
17.2.がん化学療法を受ける患者とその家族への援助開発 (田中)
18.3.外来化学療法をうける患者のセイフティマネジメント (田中)
19.4.化学療法の副作用とその対策:骨髄抑制 (田中)
20.5.化学療法の副作用とその対策:消化器,皮膚・粘膜 (田墨)
21.6.化学療法の副作用に対するセルフケア支援 (田墨)
22.7∼14演習:化学療法を受けている患者・家族に対する看護,目標と方法:1)以下の①あるいは②に関する演習計画を作成し,実践する.①化学療法の有害事象の予防・早期発見・早期対処のためのケア,②化学療法を受けている患者のセルフケア支援, 2)実践記録と文献レビューから,患者・家族のQOL改善に繋がる看護モデルあるいは看護指針について作成し考察する.
23.15.プレゼンテーション(演習成果を発表し,OCNSのがん化学療法における役割機能について考察を深める)

評価

授業参加・プレゼンテーション(80%) レポート(20%)

教科書

指定無し

参考資料

随時紹介

連絡先

雄西(088-633-9026, conishi@medsci.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
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