2010年度 歯学部 歯学科 学部課程 — 2年(後期)

歯科理工学A 講義

Dental Engineering

教授・淺岡 憲三

1単位

形態

講義

授業目的

歯科材料に要求される物性と所要の性質を発現するための成形,加工法を理解することを目的として,①材料の変形,劣化,破壊挙動の評価法,②材料の組成,組織と物性の関係について学習する.

授業概要

構造物の物理的,化学的,機械的性質の評価法について理解し,材料の組成設計,ナノ構造の制御と物性との関係についての基本的な概念について学習する.

授業テーマ

材料の構造と性質の相関を理解する.

キーワード

材料,材料力学,結晶構造,相平衡,物性

授業方法

講義(プリント,スライド等を適宜用いる.)

授業場所

第2講義室

到達目標(<>はコアカリ対応)

1.高分子材料,セラミック材料,金属材料および複合材料の構造と物性を説明できる.<E-1-1)>
2.生体材料の力学的,物理的,化学的および生物学的所要性質を説明できる.<E-1-2)>
3.生体材料と歯科材料の安全性の評価を説明できる.<E-1-3)>
4.接着材と合着材の種類と成分および特性を説明できる.<E-1-4)>
5.印象材の種類と性質を説明できる.<E-2-1)>
6.歯科用石こうの種類と特性を説明できる.<E-2-2)>
7.ワックスの種類と特性を説明できる.<E-2-3)>
8.レジンの重合,金属の鋳造・熱処理およびポーセレン焼成の特徴を使用機器と関連づけて説明できる.<E-2-4)>
9.切削・研磨用材料と使用機器の特徴を説明できる.<E-2-5)>

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.連続体力学固体の構造と性質
概論
連続体力学と材料科学
浅岡1,2
2. 〃材料力学1
応力と歪
3. 〃材料力学2
構造力学
4. 〃材料力学3
変形と破壊
5. 〃材料力学4
粘弾性変形
6. 〃材料力学5
材料試験
7.材料設計学結晶構造と物性1
点欠陥と拡散
8. 〃結晶構造と物性2
転位と塑性変形,焼鈍し
9. 〃組織と物性1
状態図1:相律,固溶体
1,2,8
10. 〃組織と物性2
状態図2:共晶,包晶合金
11. 〃組織と物性3
状態図3:鉄と鋼
12. 〃組織と物性4
熱処理と物性
13.材料科学材料の性質1
材料の物理的性質
1,2
14. 〃材料の性質2
材料の腐食と防食
1,2,3
15. 〃材料の性質3
材料の毒性と生体親和性

成績評価の方法

筆記試験80点,平常点(授業中の演習,課題レポートなど)20点の合計100点満点で60点以上 のものを合格とする.

再試験

行う.

教科書,プリント,参考書

プリント:必要に応じてプリントを配布する.

参考書:「スキンナー歯科材料学 第8版」,R.W. Phillips著,三浦維四 他訳,医歯薬出版(1985)

参考書:「新訂 初級金属学」,北田正弘 著,アグネ(2006)

参考書:「材料工学入門 増訂版」,M. F. Ashby 他著,堀内良 他訳,内田老鶴圃(1999)

参考書:「材料工学」,M. F. Ashby 他著,堀内良 他訳,内田老鶴圃(1989)

連絡先

淺岡(088-633-7333, asaoka@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: (asaoka@dent.tokushima-u.ac.jp/月・火17:00-18:00/2F生体材料工学·第1研究室/633-7333)