2010年度 歯学部 口腔保健学科 学部課程 — [選択] 3年(前期), 3年(後期)

老人福祉論

教授・羽田 勝, 教授・中野 雅德, 助教・竹内 祐子, 非常勤講師・大下 直樹

4単位

形態

講義

一般目標

1.老人福祉の社会的背景について理解させる.2.老人福祉の理念,目的を理解させる.3.老人福祉,老人保健および介護保険制度の概要とサービスの体系,内容および利用手続き等,具体的な実践活動を理解させる.4.老人福祉サービスと関連行政の一体的運営の必要性を理解させる.5.民間シルバーサービスの現状とその社会的意義について理解させる.

授業概要

高齢者の身体的・精神的変化を取り上げ,高齢期に社会との関わりがどのように変化するかを教授する.高齢者に関する制度や社会福祉サービスについて整理し,現在の課題を教授する.我が国の高齢者福祉をより深く理解するために,欧米の高齢者保険制度を取り上げ比較する.

授業方法

講義形式(視聴覚教材,プリントを適宜用いる)

授業場所

(3年次前期)木曜4・5時限目 第5講義室,(3年次後期)水曜4・5時限目 第5講義室

行動目標 (到達目標)

1.高齢者の特徴を多角的に捉え,説明できる.
2.高齢者を取り巻く問題や生活課題について説明できる.
3.高齢者に関する保健福祉政策やサービス,民間から提供されるサービスについて説明できる.
4.高齢者やその介護者をサポートする体制について説明できる.
5.高齢者福祉制度について諸外国の制度を学び,我が国との比較ができる.
6.高齢者福祉分野における実践事例を通して援助過程の展開の仕方を理解する.

授業計画

大項目中項目内容担当到達目標
1.高齢者の特性高齢者の特性
身体的精神的特性と疾病
羽田1
2. 〃 〃
心理的特性
3. 〃 〃
社会的特性
4.高齢者を取り巻く社会環境の変遷少子高齢化と社会的問題
少子高齢化社会の到来と社会,経済の変化,人口の動態,都市部の高齢者
2
5-7. 〃高齢者の生活環境と介護問題
高齢者の家族構成 高齢者と地域,地方と都市 高齢者支援 介護問題(家族介護,社会介護,在宅介護,施設介護)
8-9.高齢者・家族の抱える諸問題老年期の生活と社会生活における課題
高齢者のQOLと自立・運動と介護予防・食事と栄養,咀嚼機能・就業延長・社会参加・生き甲斐
10.高齢者福祉に関する現代的課題PBL-チュートリアル(居宅高齢者の生活支援)
シナリオ提示,キーワード抽出
中野,竹内2,3,4,6
11. 〃 〃
小グループディスカッション
12. 〃 〃
プレゼンテーション準備
13. 〃 〃
プレゼンテーション
14. 〃 〃
フィードバック
15.高齢者の保健福祉の発展と現行制度高齢者保健福祉制度の発展
高齢者福祉の歴史(貧民,弱者救済から福祉へ)
大下3
16. 〃 〃
高齢者保険制度・施策の体系
17-18.高齢者に関する法および施策老人福祉法
老人福祉法の内容
19. 〃医療保険
後期高齢者医療制度の概要
20. 〃介護保険法
介護保険法の概要
21. 〃高齢者に関する関連施策
年金ほか
22.高齢者に対する保健・医療・福祉サービス介護保険制度
要介護認定
23. 〃 〃
居宅サービス
24. 〃 〃
施設サービス
25. 〃 〃
介護予防サービス
26. 〃地域支援事業
事業の内容
27. 〃 〃
今後の課題
28.高齢者のための民間活動とシルバーサービス高齢者に関する社会福祉協議会の取り組み
社会福祉協議会の取り組みの沿革
4
29. 〃 〃
社会福祉協議会の取り組み
30. 〃高齢者とボランティア活動
高齢者の生活と社会参加
31. 〃 〃
ボランティア活動の実際
32. 〃高齢者に対する非営利民間活動
非営利民間活動の歴史
33. 〃 〃
非営利民間活動促進法(NPO法)
34. 〃シルバーサービスの現状と今後の展望
シルバーサービスの現状
35. 〃 〃
シルバーサービスの今後の展望
36.高齢者をサポートするサービス地域包括支援センターなど
地域包括支援センターの構成
37. 〃 〃
地域包括支援センターの活動
38. 〃介護支援専門員・民生委員など
介護支援専門員・民生委員など の活動
39. 〃 〃
介護支援専門員・民生委員など の活動の実際
40.高齢者をサポートする方法高齢者に対するケアマネージメント
ケアマネージメントとは何か
41. 〃 〃
援助の目的と援助原理
42. 〃高齢者に対する個別援助技術
個別援助における基本的原点
43. 〃 〃
個別援助活動のプロセス
44. 〃高齢者に対する集団援助技術
集団援助技術の特質
45. 〃 〃
集団援助技術の効果
46. 〃高齢者に対する地域援助技術
地域援助技術の特質
47. 〃 〃
地域援助技術の実際
48.高齢者福祉制度の国際比較ヨーロッパの高齢者福祉制度の理解と我が国との比較
ヨーロッパの高齢者福祉制度
5
49. 〃 〃
我が国との比較
50. 〃アメリカの高齢者福祉制度の理解と我が国との比較
アメリカの高齢者福祉制度
51. 〃 〃
我が国との比較
52.高齢者福祉に関する現代的課題PBL-チュートリアル(施設高齢者に関する課題)
シナリオ提示,キーワード抽出 1
竹内2,3,4,6
53. 〃 〃
シナリオ提示,キーワード抽出 2
54. 〃 〃
プレゼンテーション準備
55. 〃 〃
プレゼンテーション
56. 〃 〃
フィードバック
57. 〃PBL-チュートリアル(介護支援サービスに関する課題)
シナリオ提示,キーワード抽出
58. 〃 〃
プレゼンテーション準備
59. 〃 〃
プレゼンテーション
60. 〃 〃
フィードバック

成績評価の方法

3年次前期の講義終了時点で中間試験を行い,さらに全講義終了後,筆記試験を行って合否判定を行う.100点満点で60点以上を合格とする.

再試験

必要に応じて行う.

教科書,参考書

新版 社会福祉士養成講座 第2巻 老人福祉論 中央法規出版

参考資料

新・社会福祉士養成テキストブック 第6巻 老人福祉論 ミネルヴァ書房

連絡先

羽田(0886622684, hada@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 6F 口腔保健学科 第1研究室 月~金 17:00~18:00
中野(6F 口腔保健学科第2研究室, 088-633-7963, nakano@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 5F 口腔保健学科教授室 月~金 17:00~18:00
竹内(yu-take@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 6F 口腔保健学科 第1研究室 月~金 17:00~18:00
大下(連絡先未登録)

備考

1~30回:3年次前期 木曜4,5時限目・31~60回:3年次後期 水曜4・5時限目