創製薬学1
Developmental Pharmacy 1
准教授・吉田 昌裕
1単位
形態
講義
目的
医薬品の研究開発における重要なプロセスであるリード化合物の創出と化学構造変換による最適化について紹介し,医薬品創製に必要な創薬化学並びに有機化学に関する応用知識を習得する.さらに,有機化学反応を軌道相互作用を基盤として理解することにより,医薬品創製に不可欠な立体化学の考え方を学ぶ.
概要
主な医薬品の開発経緯に関し具体例を挙げて紹介し,製薬企業においてどのようにして創薬研究が行われているかを解説する.特にコンビナトリアルケミストリーやドラッグデザイン等を活用したリード化合物探索,化学構造変換によるリード化合物の最適化に重点を置き詳細に説明する.さらに市販されている医薬品の合成法を概説し,軌道相互作用を基盤とした反応の立体化学を考察することにより,有機化学の視点からみた創薬について理解を深める.
注意
医薬品がどのような過程を経て創り出されたのかを実例を挙げて紹介し,生理活性化合物の化学変換,合成の手法について学びます.薬物標的の決定,それに合ったリード化合物の選定,最適化において有機化学の知識・技術は必要不可欠です.本講義を通して有機化学の知識・技術がいかに創薬に活用されているのかについて理解,実感し,医薬品の研究開発に対する意欲を深めてください.
目標
1. | 医薬品創製の歴史
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2. | リード化合物の最適化
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3. | 複雑な化合物の合成
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4. | 有機化学の立体化学
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計画
1. | ガイダンス |
2. | 創薬の流れ |
3. | 気管支喘息治療薬 |
4. | 消化性潰瘍薬1 |
5. | 消化性潰瘍薬2 |
6. | 非ステロイド系抗炎症薬 |
7. | 抗菌薬 |
8. | アルツハイマー病治療薬 |
9. | 有機合成における立体選択性概論1 |
10. | 有機合成における立体選択性概論2 |
11. | 反応の立体化学1 |
12. | 〃 |
13. | カルボニル化合物への付加反応1 |
14. | カルボニル化合物への付加反応2 |
15. | エノラートの反応 |
16. | 学期末試験 |
評価
学期末試験,授業への取組み状況などをもとに総合的に評価する.
再評価
実施する.
教科書
特に指定しない.プリントを配布し説明する.
連絡先
吉田(088-633-7294, yoshida@ph.tokushima-u.ac(no-spam).jp)