2010年度 医学部 保健学科 看護学専攻 学部課程 保健学科.看護学専攻 — [必修] 2年

疾病論Ⅳ

Lecture on maternal & pediatric disease

教授・二宮 恒夫, 教授・安井 敏之

1単位

目的

出生前の原因による疾患や,子どもに特有な疾患の病態を理解する(二宮).妊娠,分娩,産褥期にみられる主な異常について,その原因と病態を理解する(安井).

概要

小児期の分類を理解し,それぞれの時期の主な疾患や子どもに多い疾患をとりあげ,症状,治療,予防的対応などについて教授する(二宮).妊娠,分娩,産褥期にみられる主な異常および疾患について,その原因,症状,治療などについて教授する(安井).

キーワード

小児期,先天性,子どもの病気の家族への影響,妊娠,分娩,産褥期,胎盤

注意

母性小児看護の基礎となることを自覚し受講してほしい.妊娠期の異常と妊娠期の疾患が児へ及ぼすの影響を学習して欲しい.予習,復習に努め,質問事項は,毎回の講義時間に配布する理解度チェック票の余白なども利用して下さい.

目標

1.1)遺伝子異常による疾患,ならびに常染色体·性染色体の数的·構造異常による疾患 を説明できる.マススクリーニングの対象疾患をあげることができる. 2)低出生体重児の生理学的特徴を述べることができる.また,仮死状態,無呼吸発作,病的黄疸,呼吸窮迫の症状の特徴を説明できる.SIDSの病態と予防を説明できる. 3)子どもにみられるウイルス·細菌感染症をあげ,その症状の特徴を説明できる. 4)子どものアトピー·喘息の要因,症状,治療を説明できる. 5)子どもに頻度の高い腎臓病,先天性心臓病の種類と,その症状·治療について説明できる. 6)子どものてんかんの種類と症状,脳性麻痺の症状について説明できる. 7)子どもの白血病や血友病の症状について説明できる.また,小児癌の種類や症状の特徴を説明できる.
2.8)妊娠悪阻の病態ならびに子宮外妊娠の症状,治療が説明できる9)妊娠初期にみられる異常(妊娠悪阻,流産,異所性妊娠など)について,症状や治療が説明できる10)早産と過期産について,その病態や対応および治療が説明できる11)多胎妊娠の発生機序と胎児の予後,骨盤位の対応について説明できる12)妊娠高血圧症候群の病態や合併症を説明できる13)前置胎盤と常位胎盤早期剥離の違いと対応が説明できる14)陣痛の異常や回旋異常および産褥期にみられる異常が説明できる15)合併症妊娠の病態が説明できる

計画

1.遺伝子の異常,染色体の異常(二宮)
2.新生児(低出生体重児を含む)の疾患(二宮)
3.子どもに特有のウイルス感染症(二宮)
4.細菌感染症(二宮)
5.子どものアレルギー疾患(二宮)
6.子どもの腎臓病,先天性心臓病(二宮)
7.子どもの運動·知的障害をきたす中枢神経疾患(二宮)
8.子どもの血液疾患,小児癌(二宮)
9.妊娠初期にみられる異常 (安井)
10.早産と過期産(安井)
11.多胎妊娠と胎児位置異常 (安井)
12.妊娠高血圧症候群 (安井)
13.前置胎盤と常位胎盤早期剥離 (安井)
14.分娩異常および産褥期異常(安井)
15.合併症妊娠(安井)
16.試験

評価

定期の筆記試験で行う.それぞれの教官の試験で合格することが必要である.二宮は講義終了1週間後ごろに試験を行う.

教科書

小児疾患に関しては「最新育児小児病学ー改訂第5版ー」(南江堂)

産科婦人科疾患に関しては「病気がみえる vol.10産科」(第2版)(メデイックメデイア発行

連絡先

ninomiya@medsci.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 二宮:看護学講座教員研究室(保健学B棟3階),昼食時あるいは17時∼18時
オフィスアワー: 安井:火曜日17:00~18:00 看護学講座教員研究室(保健学B棟3階)