解剖学(2) 実習
Anatomy(2)
形態
実習
授業目的
1. 講義で習得した知識を基盤として,人体を構成する正常な器官の組織標本を実際に自分の目で観察し,それぞれの器官の組織学的な特徴を理解する.
2. 歯牙解剖学講義で学んだ歯の特徴を基にして,彫刻刀を用い,石膏棒から歯の形を仕上げることにより,それぞれの歯の形態と機能を理解する.
授業概要
1. 光学顕微鏡の操作を修得した後,組織標本を顕微鏡下で観察,スケッチすることにより,人体の組織学的構造と機能を理解する.スケッチは,毎回実習終了後に提出して評価を受ける.
2. 歯の解剖学の講義で学んだ歯の特徴を基にして,彫刻刀等を用いて石膏棒からそれぞれの2倍大の歯を仕上げることにより,各歯の形態と機能を理解する.
授業テーマ
1.講義で得た知識と本実習で得る顕微鏡的視覚情報を総合する.
2.石膏棒を用いて歯の形態を彫刻し,各歯牙の解剖学的特徴を理解する.
授業方法
顕微鏡下で各組織を観察,スケッチして人体の微細構造と機能を理解する.
石膏棒を作製し,各歯牙の形態を2倍大に彫刻し,歯の形態を理解する.
授業場所
第3実習室,解剖実習室
注意事項
1.実習全回出席と全実習スケッチの提出をもって受験資格を認める.
2.各歯牙の特徴を正確に捉えていない場合は,再度叉は再々度彫刻させ提出させる.
到達目標
1. | 顕微鏡の使用方法を修得する. |
2. | 上皮組織を細胞レベルで説明できる. |
3. | 結合組織の構造と機能を説明できる. |
4. | 軟骨組織の構造と機能を説明できる. |
5. | 骨組織の構造と機能を説明できる. |
6. | 血液の細胞成分を説明できる. |
7. | 筋組織の構造と機能を説明できる. |
8. | 神経組織の構造と機能を説明できる. |
9. | 血管の基本構造及び動脈と静脈の違いを説明できる. |
10. | リンパ節の構造及び構成する主な細胞を説明できる. |
11. | 消化管の各部位における組織構造を説明できる. |
12. | 肝臓と膵臓の組織構造を説明できる. |
13. | 気管と肺の構造と機能を説明できる. |
14. | 腎臓の構造と機能を説明できる. |
15. | 精巣,卵巣,子宮の構造と機能を説明できる. |
16. | 下垂体と甲状腺の構造と機能を説明できる. |
17. | 眼球の構造と機能を説明できる. |
18. | 上顎中切歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
19. | 上顎側切歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
20. | 下顎中切歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
21. | 上顎犬歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
22. | 上顎第一小臼歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
23. | 下顎第一小臼歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
24. | 上顎第一大臼歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
25. | 下顎第一大臼歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
26. | 上顎第一乳臼歯を計測,スケッチし,石膏棒上でその形態を彫刻できる. |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 組織学実習総論 顕微鏡観察 | 序論および実習における一般的注意 上皮組織,支持組織(1) | プレパラート,顕微鏡の使用説明 単層円柱上皮,重層扁平上皮,疎性結合組織,密性結合組織 | 羽地,樋浦 | 1,2,3 |
2. | 顕微鏡観察 | 支持組織(2) | 硝子軟骨,線維軟骨,弾性軟骨 | 〃 | 4 |
3. | 〃 | 支持組織(3) | 骨単位,長骨の骨端部(軟骨内骨化) | 羽地 樋浦 | 5 |
4. | 〃 | 血液 | 赤血球,白血球,血小板 | 〃 | 6 |
5. | 〃 | 筋組織 | 平滑筋,骨格筋,心筋 | 〃 | 7 |
6. | 〃 | 神経組織 | 神経細胞,神経膠細胞,外套細胞,神経線維 | 〃 | 8 |
7. | 〃 | 脈管系とリンパ性器官 | 大動脈,小動脈,静脈,リンパ節 | 〃 | 9,10 |
8. | 〃 | 消化器系1 | 食道,胃,空腸 | 〃 | 11 |
9. | 〃 | 消化器系2 | 肝臓,膵臓 | 〃 | 12 |
10. | 〃 | 呼吸器系 | 肺,気管 | 〃 | 13 |
11. | 〃 | 泌尿器系 | 腎臓 | 〃 | 14 |
12. | 〃 | 生殖器系 | 精巣,卵巣 | 〃 | 15 |
13. | 〃 | 内分泌系,感覚器系 | 下垂体,甲状腺,眼球 | 〃 | 16,17 |
14. | 歯型彫刻 | 切歯 | 上顎中切歯 | 〃 | 18 |
15. | 〃 | 〃 | 上顎側切歯 | 〃 | 19 |
16. | 〃 | 〃 | 下顎中切歯 | 〃 | 20 |
17. | 〃 | 犬歯 | 上顎犬歯 | 〃 | 21 |
18. | 〃 | 小臼歯 | 上顎第一小臼歯 | 〃 | 22 |
19. | 〃 | 〃 | 下顎第一小臼歯 | 〃 | 23 |
20. | 〃 | 大臼歯 | 上顎第一大臼歯 | 〃 | 24 |
21. | 〃 | 〃 | 下顎第一大臼歯 | 〃 | 25 |
22. | 〃 | 乳歯 | 上顎第一乳臼歯 | 〃 | 26 |
成績評価の方法
1.組織標本を用いた筆答試験とスケッチの評価を総合して判定する.
2.実習試験と各実習終了後の彫刻を客観的に評価し,総合的に判定する.
再試験
行う.
教科書,プリント,参考書
実習書:プリントを配付する.
参考書:標準組織学総論 第4版,藤田恒夫,藤田尚男著 医学書院,2004
参考書:標準組織学各論 第3版,藤田恒夫,藤田尚男著 医学書院,2004
参考書:歯の解剖学 第22版,藤田恒太郎原著,桐野忠大,山下靖雄改訂,金原出版,2004
参考書:最新歯型彫刻 第2版,尾花甚一編著,医歯薬出版,2004
WEBページ
連絡先
- オフィスアワー: (月∼金 17:00-18:00/4F 口腔解剖学第二・教授室)
- オフィスアワー: (月∼金 17:00-18:00/4F 口腔解剖学第二・助教授室)