2010年度 口腔科学教育部 口腔科学専攻 博士課程 — [選択] 1年(通年), 2年(通年)

高齢者歯科学実験実習

教授・細井 和雄, 准教授・赤松 徹也, 助教・長谷川 敬展

4単位

目的

生化学,免疫学,薬理学,分子生物学,細胞生物学などの知識と実験手技を習得しこれを駆使できるようになる.1.外分泌腺における水チャネル,アクアポリンの発現と機能調節の分子機作,2. 唾液腺における炎症性サイトカインの誘導と口腔の防御システム,3. 唾液腺の発生・分化とその制御の分子機構のいずれかの領域で最もホットなトピックスを研究する.

概要

未曾有の高齢化社会の進行に伴って高齢者の健康確保とQuality of Life(QOL)の向上が緊急の課題となっていることから,歯周病,歯の喪失に伴う咀嚼・発音・審美障害,摂食・嚥下障害,唾液分泌不全,誤嚥性肺炎などの高齢者特有の疾患や障害の制圧に向け実験実習を行い,その成果を学術論文にまとめる方法を指導する.

キーワード

アクアポリン,炎症性サイトカイン,唾液腺

注意

実験実習中の事故等を未然に防ぐため,常に最良の健康状態を維持するよう努める.確信の持てない実験は実施前に指導者と相談し,安全で無駄のない実験を行う.

計画

1.高齢者と口腔乾燥症, シェーグレン症候群,内毒素によるAQP発現の制御,等の研究遂行のため必要な実験手技を教授し指導する.特にAQP5の発現・局在異常との関連性から各種AQPの検出,発現制御,トラフィッキング解析法,AQP水輸送活性解析法等を教授・指導する.大学院生が取り組む研究課題によって以下の実験技術のいずれかを習得し自らの研究に応用する.
2-3.AQP5 mRNAの検出
  • total RNAの調整, RT-PCR, Northern blotting, real time-PCR
4-6.AQP5蛋白質の検出
  • サンプル調製, タンパク定量, Western blotting
7-9.AQP5局在の解析
  • in situ hybridization, 免疫組織化学 (DAB/FITC)
10-12.培養細胞へのAQP5遺伝子導入
  • 発現ベクターおよびGFP-AQPキメラの構築,トランスフェクション,トラフィッキングアッセイ
13-15.AQP水輸送活性の測定
  • Xenopus oocytes 発現系によるAQP水輸送活性の測定技術

評価

上記の実験技術のいずれかを習得し,自らの研究に応用することができたかどうかによって評価する.

再評価

行わない.

教科書

"Laboratory technique"(当研究室作成)

連絡先

細井(088-633-7323, hosoi@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 木曜日の17:00∼18:00(いずれもe-mail によりアポイントをとって下さい.必要に応じて時間調節を行います).
赤松(口腔分子生理学 第2研究室, 088-633-7324, akamatsu@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日の17:00∼18:00
長谷川(口腔分子生理学 第2研究室, 088-633-7324, thase@dent.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日の16:40∼17:40
廣島 佑香

備考

特記事項なし