2010年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース 日本文化研究サブコース 学部課程 — 2年(後期), 3年(後期)

2010年度 総合科学部 人間社会学科 アジア研究コース アジア研究サブコース 学部課程 — 2年(後期), 3年(後期)

アジア思想基礎研究 (後期)

教授・有馬 卓也

2単位

目的

アジア思想基礎研究は,主に思想·文学関係の基礎文献を講読しながら,中国の文化を考えていこうとするものである.漢文を読むための基礎知識を伝えることももちろんだが,メインは文化理解の方に置いている.本年度は中国の不思議小説を集める『太平広記』の中から,巻116報応十五・巻233酒・巻459蛇四を読む予定.

概要

小説からさぐる思想·文化

キーワード

志怪小説,伝奇小説,中国文化

注意

演習の形態をとるので,全員が担当することを前提とする.したがって,最高25名を限度としたい.最初に出席者の担当を決め,発表当日までに予習のチェックを行うことを義務づける(授業の際,誤読の訂正の為に時間を浪費することをさけるため).

目標

1.漢文(白文)に対する基礎理解(慣れ)と,不思議小説を通しての中国文化理解.

計画

1.巻116報応十五は因果応報にまつわる怪奇現象譚を26話,巻233酒は酒にまつわるさまざまな話を22話,巻459蛇四は蛇に関する博物学的説話を24話掲載する.前後期あわせて以上72話を読破したい.
2.毎回3話程度を読んでいく.

評価

演習形式で行うので,出席点と担当の出来具合を総合して評価する.出席は一回につき3点.担当の点数は100点から出席点(授業回数×3)を引いた数字が満点となる.欠席をする場合,あらかじめ連絡を入れること.連絡があった場合の欠席と無断欠席とでは評価が異なるので注意.詳細は第一回目の講義の時に連絡する.

再評価

行わない.

教科書

特に教科書·参考書として指定するものはないが,以下の文献は講義理解の手助けとなろう.

竹田 晃『捜神記』(平凡社·東洋文庫)

今村与志雄『唐宋伝奇集(上下)』(岩波文庫·赤)

陳 舜 臣『ものがたり唐代伝奇』(朝日文庫)

今村与志雄『酉陽雑俎(1∼5)』(平凡社·東洋文庫)

連絡先

有馬(088-656-7119, arima@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 随時