2010年度 総合科学部 学部課程 新カリキュラム・学部共通科目 — [必修] 1年(前期)

基礎ゼミナールⅠ

准教授・今井 晋哉

2単位

目的

「基礎ゼミナールⅠ総論」を参照すること.

概要

本クラスの課題は,まず第一に論説文の講読に慣れること,第二に指定テキストのテーマである,今日の世界と日本の抱える諸問題(格差の拡大,貧困,援助協力のあり方,不安定な雇用,福祉の機能不全,政治の問題等々)とその背景についての基礎知識や基本的な問題意識を獲得することです.また,クラスでの質疑応答や討論などの機会を通じて,受講生の皆さん同士の交流が深まること,これも「基礎ゼミナール」の重要な目的の一つです. 指定テキストは,2冊考えていますが,いずれも専門的研究論文に比べれば読みやすいはずです.無論,とりあげられている事象や問題は非常にアクチュアルな,現在進行形のものばかりです. この「ゼミ」の時間が,皆さんが,現代の世界と日本社会の現状へ目を向け,さまざまな諸問題に関心をもち,問題意識を深め,視野を広げるきっかけになってくれれば,と思っています.

キーワード

貧困,グローバルな視野,生存権,格差,非正規雇用

注意

「基礎ゼミナールⅠ総論」を参照すること.

目標

1.本クラスでは,日本語の論理的文章を理解できる能力,コミュニケーション能力,プレゼンテーション能力の養成を目指します.

計画

1.初回は,このゼミナールの進め方,指定のテキスト,家庭学習のことなどについてのガイダンスや自己紹介を行います.
2.その後,毎回の「ゼミ」の時間には,その日に講読する部分について,その要旨を理解し,問題点を確認するという作業を中心に行います.
3.続いて,講読部分の内容に関して質疑応答や討論を行います.
4.なお,予め各回の担当責任者を決めておきます.その日の担当者には担当部分の内容を要約し,問題点を整理したペーパーなどを用意してきてもらいます.そして,授業の前半にそのペーパーなどにもとづいて,簡単な報告をしてもらいます.それらのやり方については事前に説明しますので,特に心配は要りません.
5.その他に期末レポート用に,各自でテーマに関係する別の文献を選んで,読んでもらう予定です.
6.なお5月には附属図書館の案内やインターネットを使った文献・情報検索の案内も予定しています.
7.以上について,より詳しいことは初回に説明します.

評価

出席状況,割り当てられる課題(=ペーパーの用意と報告)の達成度,質疑応答や討論への参加状況,期末レポートにより総合的に評価します. より具体的には開講時に説明します.

再評価

行う場合もあります(「期末レポート」の再提出など).

教科書

西川潤『データブック貧困』(岩波ブックレット, 2008年).もう1冊については考慮中ですが,いずれも4月には徳島大学生協で入手できるようにしておきます.受講者は予め購入しておいてください.

参考資料

必要に応じて授業時に配付します.また,指定テキストの他にも,テーマに関する興味深い文献は多数あります.授業時に少しずつ紹介していこうと思います.

連絡先

今井(1319, 088-656-7139, shi-imai@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日 14:30-16:00