経済学の基礎Ⅰ
教授・内藤 徹
2単位
目的
ミクロ経済学の理論的な考え方の習得と基本事項の厳密な把握と理解を目的とする．
概要
本講義では，消費者理論および生産者理論の議論を行った後，完全競争市場を前提とした市場均衡理論を解説します．後半ではこれらの知識をもとに不完全競争市場，市場の失敗，不確実性と情報の経済分析，ゲーム理論といったミクロ経済学の先端の話に触れる予定です．
キーワード
ミクロ経済学，消費者理論，生産者理論，市場均衡，市場の失敗
注意
ミクロ経済学では簡単な微分・積分の知識が必要となります．ミクロ経済学のテキストにはこれらの知識を使用しないものもありますが，ミクロ経済学を微分の知識なしに学ぶことはミクロ経済学の本質的理解をかえって困難にするためです．受講者はこれらのことを理解した上で受講してください．
目標
| 1. | ミクロ経済学の基本事項を理論的に説明できるようになる． |
計画
| 1. | ミクロ経済学を学ぶにあたって |
| 2. | 分析のための数学:微分はなぜ必要なのか |
| 3. | 消費者理論(1):効用と無差別曲線 |
| 4. | 消費者理論(2):価格・所得の変化と最適消費 |
| 5. | 生産者理論(1):生産関数と利潤最大化 |
| 6. | 生産者理論(2):費用関数，損益分岐点，操業停止点 |
| 7. | 市場の均衡(1):均衡と余剰 |
| 8. | 市場の均衡(2):完全競争市場と均衡の安定性 |
| 9. | 市場の均衡(3):一般均衡分析とパレート最適 |
| 10. | 不完全競争(1):独占市場 |
| 11. | 不完全競争(2):寡占市場(数量競争) |
| 12. | 不完全競争(1):寡占市場(価格競争) |
| 13. | 市場の失敗(2):外部性とコースの定理 |
| 14. | 市場の失敗(3):公共財の最適供給 |
| 15. | 不確実性と情報の不完全性 |
| 16. | 簡単なゲーム理論 |
評価
期末テストと課題の総合評価
再評価
なし
教科書
『コア・テキストミクロ経済学』多和田眞(2005年) 新世社
参考資料
講義で使用するレジュメ等を公開します．
連絡先
後日お知らせいたします.