2010年度 総合科学部 自然システム学科 数理·情報コース 数理科学サブコース 学部課程 — 3年(前期)

2010年度 総合科学部 自然システム学科 数理·情報コース 情報科学サブコース 学部課程 — 3年(前期)

幾何学I

教授・守安 一峰

2単位

目的

ベクトル解析の基礎的範囲を学ぶことで,空間やそのなかの曲面上で定義されたベクトル場の性質を理解し,それを通じて幾何学的な 視点を養う.

概要

幾何学とは,図形およびその入れ物である空間の性質を明らかにすることを目的とした理論である.どの様な対象を,どの様な視点および方法で研究するかに よって,種々の幾何学体系がある. 本講義では,微積分および線形代数の基礎のもとに,ベクトル解析の基礎的内容を講義と演習によって身につける.また,ベクトル解析は,解析学の各分野(微分方程式論など)や物理学(力学,電磁気学など)において必須の道具でもあり,物理現象への応用についても言及する.

注意

普段から演習などの自主的勉強を期待する.

目標

1.グラフに関する基本的概念とその性質を理解している.
2.数理科学や社会科学に関する種々の問題がグラフによって定式化,研究できることを理解する.
3.具体的な問題について,グラフによる解法例を学び,理解する.

計画

1.スカラーとベクトルの復習
2.ベクトルの外積
3.スカラー3重積とベクトル3重積
4.1変数ベクトル(値関数)の微分積分
5.空間曲線,曲面
6.スカラー場の勾配
7.ベクトル場の発散
8.ベクトル場の回転
9.勾配,発散,回転に関する諸公式
10.スカラー場•ベクトル場の線積分
11.スカラー場•ベクトル場の面積分
12.ガウスの発散定理
13.グリーンの定理
14.ストークスの定理
15.補足およびまとめ
16.総括授業

評価

出席,レポートと期末試験により総合的に評価する

再評価

有り

教科書

千葉逸人著 「ベクトル解析からの幾何学入門」 現代数学社

連絡先

守安(1222, 088-656-7220, moriyasu@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日16時から17時