応用解析特論
准教授・村上 公一
2単位
目的
差分方程式は,カオスやソリトン理論などに関連して,近年脚光を浴びている分野の一つである.この授業では,差分方程式の初歩から始めて,安定性や分岐現象など定性的な理論までの習得を目的とする.
概要
まず,線形差分方程式の解法を解説する.続いて,非線形差分方程式の安定性理論や分岐理論について講義する.計算問題が解けるように,授業中に演習も取り入れる.尚,学生の理解度に依って,内容や進度を調整することもある.
目標
1. | 線形差分方程式の解が求められるようになること |
2. | 非線形差分方程式の不動点の安定判別ができるようになること. |
計画
1. | 授業の概要 |
2. | 1階線形(1) 一般解 |
3. | 1階線形(2) 特殊解 |
4. | 2階線形(1) 同次形 |
5. | 2階線形(2) 解空間 |
6. | 2階線形(3) 特殊解 |
7. | 高階線形 |
8. | 連立線形系(1) 対角化 |
9. | 連立線形系(2) 標準化 |
10. | 不動点の安定性(1) 双曲型 |
11. | 不動点の安定性(2) 非双曲型 |
12. | 連立系の安定性 |
13. | 不動点の分岐現象(1) 不動点の発生・消滅 |
14. | 不動点の分岐現象(2) 周期点の発生・消滅 |
15. | 期末試験 |
16. | 総括 |
評価
期末試験と授業への取り組み状況により総合的に評価する.
再評価
有
教科書
授業開始時に指定する.
参考資料
大橋常道著「微分方程式・差分方程式入門」コロナ社
須田宏著「差分方程式・微分方程式」培風館
連絡先
村上(総科1号館2F南棟, 088-656-7221, murakami@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)