教育方法学
鳴門教育大学 非常勤講師・村川 雅弘
2単位
目的
学習指導要領の今次改訂により，基礎的・基本的な知識・技能の習得に加え，習得した知識・技能の活用(思考・判断・表現等)，学習意欲の喚起が重要視され，各教科及び総合的な学習における授業改善が求められている．本授業では，授業構成要素である目標，内容，指導方法・学習方法，指導組織・形態，学習組織・形態，学習環境・メディア，学習評価等々について具体的な事例に基づいて理解を深めると共に，その工夫・改善のあり方について検討する．また，具体的な授業の分析や協議を通して，授業の計画・実施・評価のあり方についても体験的に理解する．「授業実践力」の育成を目指す．
概要
具体的な授業記録や関連資料の分析及びそれに基づく協議を通して，授業構成要素及び授業の計画・実施・評価の方法について体験的に学ぶ．
キーワード
授業の設計・実施・評価，教育目標と学習評価，学習環境とメディア，授業の設計と分析，ワークショップ
注意
具体的な授業事例や関連資料についての各自の意見・感想及びそれに基づく協議を重視する．また，授業分析等ではワークショップ型の活動を多く取り入れる．受講生の活発な発言や協議を期待する．
目標
| 1. | ①授業を構成している要素について具体的に理解する． |
| 2. | ②授業の設計・実施・評価の過程について理解する． |
| 3. | ③授業についての分析方法や協議の仕方について理解する． |
計画
| 1. | 過去に経験した授業についての想起と教育方法の学ぶことの意義理解 |
| 2. | 授業を構成している要素の分類整理とその構造化 |
| 3. | 中央教育審議会答申から読み取る今次改訂により求められる授業改善の方向性 |
| 4. | 学習指導要領の変遷と新学習指導要領の特徴 |
| 5. | 現代の子どもたちの実態や今後の世界の動向 |
| 6. | キー・コンピテンシーと教育目標の設定及び評価の工夫 |
| 7. | 多様な指導組織・形態と指導方法の工夫 |
| 8. | 多様な学習組織・形態と学習方法の工夫 |
| 9. | 学習環境の整備とメディアの活用 |
| 10. | 子どもの学習を支える家庭や地域との連携 |
| 11. | 地域素材研究と教材開発のワークショップ1(素材研究) |
| 12. | 地域素材研究と教材開発のワークショップ2(指導法) |
| 13. | 授業設計及び授業分析のワークショップ1(授業計画) |
| 14. | 授業設計及び授業分析のワークショップ2(授業評価) |
| 15. | 学習の振り返り |
評価
授業への出席，学習態度，授業中の簡易レポートとテストにより総合的に評価する．
教科書
テキスト:文部科学省『中学校学習指導要領』『中学校総合的な学習の時間解説書』(今年度に発刊されるもの)
参考文献:村川雅弘・酒井達哉編『総合的な学習 充実化戦略のすべて』日本文教出版，村川雅弘編『「確かな学力」としての学びのスキル』日本文教出版，村川雅弘編『「生きる力」を育むポートフォリオ評価』ぎょうせい
その他，適宜資料を配布します．
備考
授業等の問い合わせは，授業の前後に直接またはメールで(murakawa@naruto-u.ac.jp)．