2010年度 総合科学部 人間社会学科 欧米言語コース 言語表現サブコース 学部課程 — 2年(前期)

2010年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 文化情報サブコース 学部課程 — 2年(前期)

2010年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 哲学·思想サブコース 学部課程 — 2年(前期)

2010年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 歴史·社会サブコース 学部課程 — 2年(前期)

2010年度 総合科学部 人間社会学科 地域システムコース 地域社会サブコース 学部課程 — 2年(前期)

比較文化研究(その1)

教授・依岡 隆児

2単位

目的

異文化やマイノリティーの立場の理解を深めることが授業の目的である.現代の国際的な問題について文献講読やディスカッションを通して考えを深め,異文化研究の方法と実情を概観していく.特に,グローバル化とその問題点を紹介する.社会的マイノリティの存在や移民の問題,モダニズムの問題,そして越境する文化のダイナミズムについて学んでいく.個々の文化現象の間に思いがけない結びつきや差異を発見してゆく比較文化研究の面白さを味わってもらいたい.

概要

比較文化研究,異文化理解,マイノリティの立場の理解,近代化の問題

キーワード

比較文化,異文化理解,マルチカルチャー

注意

受講者は日々,新聞や雑誌,映画などで異文化の問題について関心を養っていってもらいたい.

目標

1.比較文化研究についての理解とその方法の習得.多文化社会と文化変容への理解を深めること.

計画

1.前期は,課題発想的な比較文化研究の概念を検討し,授業の導入とする.「文化」「民族」「外国人」「近代化」「メディア」といったキーワードから文化の問題点を概観する.映画やドキュメンタリー·ビデオ,新聞記事なども適宜利用して,従来の学問区分に必ずしもとらわれない学際的·総合的な研究方法を示していく.具体的には,外国人·移民問題,文化的に見た民族問題,メルヘンと国民文化の問題,映像メディアによるホロコーストの表現の比較,「近代」に対する文化的批判,多文化社会の可能性といったテーマを考えている.文化研究の仕方として最近の「カルチュラル·スタディーズ」の成果なども紹介する.

評価

出席状況と授業への積極的な参加を前提として,レポートの提出による.

再評価

教科書

教科書は使わない.教材は適宜,授業中にプリント等を配布するなどして準備する.参考書として,西川長夫偏『増補 国境の越え方』平凡社.稲賀繁美編『異文化理解の倫理にむけて』名古屋大学出版会.新睦夫編『比較文化の地平』世界思想社.カミュ『異邦人』新潮文庫.谷崎潤一郎『陰翳礼讃』中公文庫.モラエス『徳島の盆踊り』講談社学術文庫.ブルーノ·タウト『ニッポン』講談社学術文庫.戴エイカ『多文化主義とディアスポラ』明石書店.E.W.サイード『オリエンタリズム』平凡社.

連絡先

依岡(1308, 088-656-7143, yorioka@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日12時から13時まで.