地域科学特別演習Ⅰ
教授・荒木 秀夫
8単位
目的
本演習においては,近年の人間行動科学という視点に基づいた運動制御(Motor control)をテーマとする.授業では,関連文献の購読と実験・観察法の学習を通して,修士論文のテーマと方法論の設定を目的として行い,各自の研究テーマを修士論文として具体的に展開することを目的とする.
概要
本演習は,運動制御に関する文献購読,実験・観察法に関する学習を中心に行う.文献購読については運動・行動を対象とした基礎的,応用的文献と,実験に関する電気生理学的手法の基礎となる測定法,解析法等を扱った文献を扱う.実験・観察法の学習については,実験器材・測定機器と生体現象との関係,ならびに動作観察法に関する運動学の基礎理論を対象にして行う.特に本来文系的な分野とされていた人間行動に関するテーマの実験科学的な視点を学習し,研究計画の立案とテーマの設定をめざす.
キーワード
運動制御,脳神経系,脳波筋電図
目標
1. | 運動・行動制御の研究を通じて,人間の健全なコミュニティ形成のスキルを得る |
計画
1. | 授業は2年(4期)にわたって行う.全体の行程は以下の通りである. |
2. | 【1年次前期】 |
3. | (1)「運動制御」全般の講義とともに,各自の問題意識に基づいた研究論文に関するレジメを作成し,プレゼンテーションを行う. |
4. | (2)実験に関する実習を兼ねた学習をする.特に脳波,筋電図,心電図,ゴニオメータによる関節角度の測定よる動作解析の理論と実験,および統計学について学習する. |
5. | 【1年次後期】 |
6. | (1)文献研究を基に,各自のテーマについて報告し,目的,方法,仮説について具体的に報告する. |
7. | (2)研究方法の妥当性を検討するための,予備実験を行い,データを解析して問題点について報告する. |
8. | (3)各自で,本実験に必要な回路を作成し実験を行う.授業において,それらの結果を報告する. |
9. | 【2年次前期】 |
10. | (1)実験結果の経過報告と重要文献に関するプレゼンテーションを行う. |
11. | (2)仮説の妥当性に関する追実験と解析について検討する. |
12. | 【2年次後期】 |
13. | (1)修士論文作成に必要なスキルの学習を行う.特に,資料・データ整理と論文作成についてまとめる. |
14. | (2)中間報告を行い,考察を深めるための学習を行う. |
評価
各期ごとのプレゼンテーションと実習レポートによる評価.特に,研究立案における独自性にを重点的に評価の対象とする.
再評価
原則的に無し
教科書
授業用のテキストを配布
連絡先
- オフィスアワー: 授業終了後