2010年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(前期)

自然と技術 / 地球と地層の科学

Science and Technology / Physical Geology

平成19年度以前の授業科目:『自然と技術』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『自然と技術 / 地球と地層の科学』

教授・村田 明広

2単位

 月(9.1) 全

授業の目的

地球科学の中で,地質学の分野の基礎的な事柄を学ぶことによって,地球で起こる地学現象を理解し,長い時間軸と大きなスケールを持った地球科学的なものの考え方を身につけることを目的とする.なお,実際に野外で見ることのできる地層などについて,自分自身である程度理解できるようになることも目的とする.高校で地学を学んでいない学生にも地学に興味を持ってもらえるようにすることも目的とします.

授業の概要

我々が野外で目にする地層や岩石がどのようにして生成し,褶曲·断層などの地質構造がどのようにして形成されるのかを講義する.また地層や地質構造の形成などに関わるプレートテクトニクスという変動の枠組みについて扱い,地球表層の大陸や海洋の配置が絶えず変化してきたことを講義する.将来少しでも地質学に関わる可能性のある学生に対して,導入となる授業にする予定である.

キーワード

地球,地層,地質構造,衛星画像,プレートテクトニクス,リモートセンシング,堆積岩,断層,褶曲

受講者へのメッセージ

高校で地学を学んでいなくてもかまいません.液晶プロジェクターを使って授業を行う.「地球と地層の科学ノート」を購入し,毎回必ず持参すること.携帯電話は音が鳴らないよう設定して鞄の中にしまい,授業中には絶対に出さないこと.

到達目標

1.地球で起こっている地学現象の基礎的な事項を理解することができる.

授業の計画

1.10倍の力.地球科学で扱う対象物の大きさの範囲.
2.地球の形と内部構造.
3.風化,侵食,運搬,堆積,変成などの地質現象と地質年代表.
4.堆積岩(礫岩,砂岩,泥岩,砂岩泥岩互層)と堆積構造.
5.チャート,石灰岩と火山岩類.
6.褶曲(背斜,向斜)と断層(正断層,衝上断層,横ずれ断層).
7.空中写真を立体視することによって,断層や褶曲の存在を推定する手法.
8.衛星画像を解析するリモートセンシングの手法.
9.Google Earth(衛星画像+空中写真)で見る地質学.
10.シルクロード(中国・天山南路)におけるリモートセンシングを用いた地質調査.
11.ヴェーゲナーと大陸移動説.
12.プレートテクトニクスにおける三種の境界(海嶺,トランスフォーム断層,サブダクション帯).
13.ホットスポットとプレートの運動.
14.活断層と地震.兵庫県南部地震,中央構造線活断層系,南海地震.
15.定期試験.
16.総括授業.

成績評価の方法

毎回実施する小テストと期末試験を総合的に判断して評価する.

再試験の有無

教科書

「地球と地層の科学ノート」を生協で購入してください.

参考書:そのつど紹介する.

連絡先

村田明広,総科3号館,2S03,088-656-7242,murata@ias.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 在室中ならいつでもかまいません.