2010年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(後期)

人間と生命 / 東洋の知識人

Humanity and Life / Oriental Philosophy

平成19年度以前の授業科目:『人間と生命』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『人間と生命 / 東洋の知識人』

教授・葭森 健介

2単位

 火(9.1) 全

授業の目的

知識や教養についての代表的な考え方を理解し,大学生としての社会的自覚を持ってもらうことを目的とする.

授業の概要

皆さんは知識人ですか?徳島大学は徳島の最高学府,君たちは当然知識人ですよね・・・.大学に入ったのに答えに悩んでいる君,知識とは,教養とは一度考えてみましょう.講義では東洋の思想や歴史をふまえそうした問題を考えるヒントを出します.但し考えるのは皆さんです.

キーワード

東洋,知識人,教養

受講者へのメッセージ

人間を対象に話す.人間は「考える葦」という.ともかく自ら「考えて」欲しい.とのためにはまず知に対し謙虚であり,尊敬を払うこと.そうでない動物には受講を遠慮していただくこともある.学問をなめると天罰が下ると覚悟せよ.

到達目標

1.知識・教養に対する言説を理解し,知識にたいし敬意を払う態度を身につけ,知識・教養について客観的に語りうること.

授業の計画

1.自分にとっての知識・教養について考えてみよう
2.専門家と教養人の違い-日本で医学を捨てた魯迅とその仲間
3.人間にとっての幸福とは?-倫理や哲学の始まり
4.人を愛するということ-「エロス」,「博愛」,「仁愛」の違い
5.指導者かくあるべし-中国の小学校の学級委員選挙
6.民主主義と士農工商-西洋と東洋の指導者の違い
7.Lawと律令-支配と権利に関する東洋西洋の意識の差
8.『三国志』にみるリーダーの条件-格差社会が生み出した英雄
9.「蛍の光」の悲劇-人格か才能か?
10.受験勉強は何のため-「科挙」に始まる選別と競争
11.知識人は誰のために働くべきか-出世主義と経世済民
12.中国革命の源流と学生運動の原点-「公」と「私」の観念が生み出したもの
13.近代以降の日本の大学生たち-近代化の中での学生像
14.日本の比でない東アジアの受験戦争-国際化社会・格差社会と教育
15.後期試験
16.総括-真の知識人・教養人になるために

成績評価の方法

レポート,小テスト,期末試験を総合して評価する

再試験の有無

再試験はない

教科書

特に指定しないが,高校の歴史,倫社,現代社会の教科書を持参すること

参考書

授業中に紹介,配付する資料を大切に保管すること

連絡先

葭森(アジア史研究室, 088-656-7156, yosimori@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日 12時30分∼13時30分