2010年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(前期)

歴史と文化 / 日本中近世文学Ⅰ

History and Culture / Medieval Japanese Literature 1

平成19年度以前の授業科目:『歴史と文化』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『歴史と文化 / 日本中近世文学Ⅰ』

教授・原水 民樹

2単位

 水(3.4) 全

授業の目的

日本人である以上,日本文化の歴史についての知識をもつことは当然である.外国に留学した学生が,留学先で日本文化について質問され,何も答えられず恥をかいたというのはよく聞く話である.人間まず足下を固めることから始めることが肝要.本授業は 日本文学史の中,文学が広い享受の裾野を持ちはじめたとされる中世を取り上げ,説話·史論・歴史物語・随筆・小説·芸能などを中心に理解し,もって日本文学の特質の一端を認識することを目的とする.

授業の概要

説話集の諸作とその文学性,中世知識人の思想・歴史観・文学観,中世小説の種々相と魅力,能楽の完成と狂言の歴史,等について講義する.

キーワード

日本文学史,中世文学,散文

受講者へのメッセージ

文学という存在を少しは真面目に考える学生,日本の歴史·古典文学に関心のある学生に受講してもらいたい.単位取得だけが目的の学生には退屈で辛いだけ.毎回,講義内容についての質疑を課す.教科書を購入しない学生の受講は認めない.

到達目標

1.日本中世散文文学についての基本的理解が得られる.

授業の計画

1.中世文学の概念について
2.説話集について(宇治拾遺物語)
3.説話集について(仏教説話集)
4.説話集について(十訓抄·古今著聞集他)
5.史論書(愚管抄・神皇正統記)
6.歴史物語(今鏡・増鏡)
7.随筆(方丈記・徒然草)
8.日記文学(十六夜日記・とはずがたり)
9.中世小説(公家物·庶民物)
10.中世小説(異類物·本地物)
11.中世小説(武人英雄物他)
12.能の歴史
13.能論など
14.狂言
15.テスト
16.総括

成績評価の方法

学期末試験(50%) ·毎回の質疑の内容·受講姿勢(50%)を総合して判断·評価する.

再試験の有無

教科書

教科書 年表資料中世文学史 笠間書院 1300円

連絡先

原水(1号中棟1階, 088-656-7113, haramizu@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 前期 水曜日 12時∼13時 原水研究室(総合科学部1号館1階),