2010年度 薬科学教育部 博士前期課程 新カリキュラム — [選択] 毎年(後期)

薬剤動態制御学特論

Controlled Pharmacokinetics

准教授・植野 哲, 非常勤講師・永山 績夫, 非常勤講師・岡 俊範, 非常勤講師・馬場 一彦

2単位

目的

薬剤をヒトに投与した後に得られる客観的パラメーター(薬物の体内暴露量,薬物効果,副作用)と個人の背景情報(肝の薬物代謝酵素の遺伝多型や標的酵素の遺伝子発現,タンパク質発現,遺伝子多型)と関連付けて考察する能力を習得させると共に,薬物の体内動態に大きな影響を及ぼす薬物と生体膜の相互作用についての知識を習得させることを目的とする.

概要

薬の効く人,効かない人,副作用の出る人,出ない人を薬剤投与前に見極め,患者のための治療を進めようという薬剤応答性解析の基礎的概念と必要性について,FDAのGuidance,最近の学会,文献発表例を示し,講述する.また最近の解析技術の急速な進歩とその技術を用いた制御の例について講述する.さらに,薬剤応答に大きな影響を与える薬物の生体膜透過について解説する.

キーワード

テーラーメード医療,DDS,薬物応答,生体膜透過

計画

1.薬物応答制御学について(担当者: 永山 績夫)
2.癌の種類と制癌剤概論(担当者: 〃)
3.バイオマーカーについて(担当者: 〃)
4.テーラーメード医療について(担当者: 〃)
5.5-FUの代謝とDIF(担当者: 〃)
6.がん関連領域薬剤のDDSについて(担当者: 馬場一彦)
7.企業のテーラーメード医療への取り組み(担当者: 岡 俊範)
8.遺伝子発現解析による薬物応答規定因子の探索と応用(担当者: 〃)
9.蛋白発現解析による薬物応答規定因子の探索と応用(担当者: 〃)
10.遺伝子多型解析による薬物応答規定因子の探索と応用(担当者: 〃)
11.ウイルス性ベクターによるDNAの膜透過(担当者: 植野 哲)
12.非ウイルス性ベクターによるDNAの膜透過1(リポプレックス)(担当者: 〃)
13.非ウイルス性ベクターによるDNAの膜透過2(ポリプレックス)(担当者: 〃)
14.エンドサイトーシス経路による高分子薬物の生体膜透過(担当者: 〃)
15.非エンドサイトーシス経路による高分子薬物の生体膜透過(担当者: 〃)

評価

出席状況と小テストまたはレポート等により評価する.

教科書

講義は配布資料に基づいて行います.

連絡先

植野(088-633-7268, sueno@ph.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
永山(連絡先未登録)
オフィスアワー: 特に設定しません.e-mail にて問い合わせして下さい.その都度,時間調整と面談場所を設定します.
岡(連絡先未登録)
オフィスアワー: 特に設定しません.e-mail にて問い合わせして下さい.その都度,時間調整と面談場所を設定します.
馬場(連絡先未登録)
オフィスアワー: 特に設定しません.e-mail にて問い合わせして下さい.その都度,時間調整と面談場所を設定します.