地球科学実験Ⅰ
目的
地球科学の解析のための標準的な手法全般を身につけることを目的とする.付加体の地質や海洋プレート層序の解析に必要な微化石による解析(石田),三次元的な地質構造の解析,薄片作製,地質構造の観察とステレオ投影法(村田),結晶学の知識とX線回折の原理・解析法の理解,X線回折法による鉱物の同定技術(沼子),地形解析と岩石物性の測定(西山).
概要
以下の室内実習・野外実習からなる. 付加体関連の地質の野外実習と,海洋プレート層序の微化石解析に関する室内実習を行う(石田).地質構造解析にステレオ投影法を使用して,三次元の構造を二次元で扱う方法を学ぶ.また,偏光顕微鏡で変成鉱物を観察する方法を学ぶ(村田).X線回折の原理から測定法,解析法について,実際に構造が既知である物質の粉末X線回折法による測定を行い,それがどのような鉱物か同定することで体得する(沼子).空中写真の実体視による地形判読,ボーリングコアの観察と岩盤分類,岩石試料の物性測定について学ぶ(西山).
目標
1. | 地質や層序の微化石による解析(石田),ステレオ投影法を用いた地質構造解析(村田),X線回折法による鉱物の同定(沼子),空中写真での地形判読,ボーリングコアの観察による岩盤分類,岩石試料の物性測定(西山)ができる. |
計画
1. | 分類カテゴリーの形態的特徴変化と生存期間,生層序分帯の解析実習(石田) |
2. | 微化石抽出の化学処理法(石田) |
3. | 微化石の抽出と電子顕微鏡観察(石田) |
4. | 付加体の海洋プレート層序と微化石分析試料採集法の野外実習(石田) |
5. | 緑色岩類の薄片作製(村田) |
6. | 変成岩の偏光顕微鏡観察(村田) |
7. | ステレオ投影法(基本原理)(村田) |
8. | ステレオ投影法(構造解析)(村田) |
9. | 結晶学の基礎(ミラー指数,対称性)(沼子) |
10. | X線回折の原理(ブラッグの式)(沼子) |
11. | X線回折プロファイルの実測・格子定数の算出(沼子) |
12. | X線回折による未知物質の測定・解析(沼子) |
13. | 空中写真判読(段丘)(西山) |
14. | 空中写真判読(地すべり)(西山) |
15. | ボーリングコアの観察(西山) |
16. | 比重・間隙率の測定(西山) |
評価
実習への取り組み姿勢と,成果物の提出・各教員による課題のレポートを総合的に判断して評価する.
再評価
原則として再評価は行わない.
教科書
日本地質学会フィールドジオロジー刊行委員会編「層序と年代」共立出版,2006年.(石田)
参考資料
各担当教員から紹介があり,資料が配付される.
連絡先
石田(総合科学部3号館2階南2S04, 088-656-7243, ishidak@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日 12時∼13時
村田(総合科学部3号館2S03, 088-656-7242, murata@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日12時00分∼13時00分
沼子(3202-2, 088-656-7265, numako@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火曜日 12時∼13時
西山(総科3号館2S05, 088-656-7239, nisiyama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日12時∼13時
備考
実習であり,毎回全ての授業に出席することを原則とする.