2010年度 総合科学部 総合理数学科 物質総合コース 学部課程 — [選択] 2年(後期)

有機化学Ⅱ

教授・増田 俊哉

2単位

目的

有機化学の基本的反応について学ぶ.加えて有機化合物の構造決定に用いられる機器分析に関する基礎について講義する.有機化合物とは何かを理解することを目的とする.

概要

有機化合物の性質と反応の基礎. 有機機器分析の基礎

キーワード

基礎化学,有機化学

注意

受講姿勢を重視する.授業は教科書に従い重要なところを抜き出して行う.原則,試験は授業にて行った(指示した)範囲で行うが,教科書全体に必ず目を通し,理解に努めること.

目標

1.有機化学が暗記ではなく,理屈に則った科学であることを認識し,基本理論に基づき有機化学を理解できるようになること.

計画

1.ハロゲン化アルキルの置換反応(SN2反応)
2.ハロゲン化アルキルの置換反応(SN1反応)
3.ハロゲン化アルキルの置換反応(まとめ)
4.ハロゲン化アルキルの脱離反応(E2反応・E1反応)
5.ハロゲン化アルキルの脱離反応と置換反応の競合
6.アルコールの反応
7.エーテルおよびエポキシドの反応
8.有機金属化合物とその反応について
9.ラジカル・アルカンの反応について
10.有機化合物の構造決定について1(質量分析法)
11.有機化合物の構造決定について2(赤外分析法)
12.有機化合物の構造決定について3(紫外・可視分析法)
13.有機化合物の構造決定について4(NMR分析法の原理について)
14.有機化合物の構造決定について5(NMR分析法スペクトルについて)
15.試験
16.総括授業

評価

本授業は講義形式で行うが,授業中に学生に数多く質問をしながら授業を進める.したがって,出席状況や質疑応答といった授業への取り組み姿勢点と,期末試験(ノート等の持込み禁止)結果を併用して評価する.

再評価

基本的には実施しない

教科書

ブルース 有機化学 第5版 (上)(大船康史・香月昮・西郷和彦・富岡清 監訳,化学同人,6500円+税)

連絡先

増田(2N01, 088-656-7244, masuda@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

この講義のシラバスは有機物質系の化学IIと同じです.そちらをご覧ください.