2010年度 総合科学部 社会創生学科 地域創生コース 学部課程 — [選択] 2年(前期)

2010年度 総合科学部 人間文化学科 国際文化コース 学部課程 — [選択] 2年(前期)

日本言語概説Ⅰ

教授・岸江 信介

2単位

目的

この授業では,日本語の敬語や配慮表現を中心に講義する.敬語一般の基礎的な知識を身につけること,敬語や配慮表現について取り上げ,実際に敬語研究に触れ,日本語の敬語について理解することを目標にする.これまで敬語,配慮表現に関連する日本語学各方面で得られた研究成果を概説的に学習する.科学的視点での,ものの見方,とらえ方などを日本語学上の諸事例を参照·検討することによって深めてみたい.

概要

日本語学・社会言語学・日本語教育等で基礎となる学習を行う.この授業では主に敬語をはじめ,ポライトネス,配慮表現などを中心的に取り上げ,社会言語学的視点から対人コミュニケーションとは何かについて学ぶ.配慮表現に関するデータを統計的に処理する方法を身につけ,言語分析の方法について学ぶ.

注意

授業は,講義形式を原則とするが,一部,調査の関係でゼミ形式をとる場合もある.受講生各人が授業で扱ういろいろなテーマの中から一つ興味を持ち,レポートを完成させる.毎時,簡単な小テストを行うこともある.

目標

1.日本語を科学的な視野からとらえ,日本語学の基礎を理解する.

計画

1.(1)日本語の敬語の特色
2.(2)社会言語学とは
3.(3)属性にもとづく言語バリエーション-地域差・世代差・性差-
4.(4)敬語行動とは何か
5.(5)ポライトネスと配慮表現(1)
6.(6)ポライトネスと配慮表現(2)
7.(7)言語データ分析の方法-統計的分析法を学ぶ-(1)
8.(8)言語データ分析の方法-統計的分析法を学ぶ-(2)
9.(9)自由回答をどう分析するか
10.(10)テキストマイニングによる分析手法を学ぶ
11.(11)ソフトを利用した分析
12.(12)アンケート調査の実施-受講生が分担して行う-
13.(13)アンケート調査のデータ集計-受講生が分担して行う-
14.(14)アンケートデータの分析と解説
15.(15)レポートの準備のため文献資料の解説
16.総括授業

評価

評価は,レポート,小テスト,フィールド調査への参加を目安とする.

再評価

教科書

教 材:授業でプリントを配布する.

参考資料

国立国語研究所編(2006)『言語行動における「配慮」の諸相』くろしお出版

連絡先

岸江(088-656-9309, kishie@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日12∼13時 総合科学部1号館1階南棟 656-9309:kishie@ias.tokushima-u.ac.jp

備考

1.ICレコーダー等の音声機器の使い方,データ分析の方法の説明を行う.
2.データ分析を行う際にノートパソコンやICレコーダーの貸し出しを行うこともある.