2010年度 徳島大学 共通教育 大学入門科目群 — 毎年(前期)

自然科学入門 / 物理学

Introduction to Natural Sciences / Physics

平成19年度以前の授業科目:『自然科学入門』

准教授・齊藤 隆仁

2単位

 水(3.4) ※全(平成22年度入学者)

授業の目的

高校で物理を学習してこなかったので,大学での自然科学系の授業を受ける際に心配という人はいませんか?物理には,自然科学で普遍的に現れる現象のエッセンスや現象を理解する上での基本的な考え方が数多く含まれています.したがって大学における自然科学系の講義では,何らかの形で物理の知識や論理的な考え方が必要となります.ところが高校においては試験で点が取れなさそうなので敬遠したり,あるいは法則や公式を覚えて問題を解くという過程で興味を失った人もいるでしょう.この講義では高校で物理を履修していない人,あるいは履修したけれど再度勉強したいという意欲のある人を対象に行います.この講義は単なる高校の物理学の補習ではありません.高校の物理学を勉強しながら,身の回りの出来事を理解し,さらには基礎物理学への繋がりを目指した授業です.

授業の概要

高等学校の物理Iと物理IIで学ぶ「力と運動」,「エネルギーと熱」,「音と光の波」,「電気と磁気」,「原子の構造」をひととおり学習します.内容が多いのですが,具体的な問題を解くことには力点を置かず,(1)物理ではどのような現象があって,どうやって記述するのか,(2)どのような考え方から法則が導かれたのか,を俯瞰していきます.

キーワード

力と運動,エネルギーと熱,音と光の波,電気と磁気,原子の構造

受講者へのメッセージ

本授業は卒業要件の単位として認定されるかは学科によって異なるので注意してください.

到達目標

1.基礎的な物理の現象を数式を用いて表すことができるとともに,その数式の意味を理解できる.さらに物理現象がどのような法則から導かれるかということを説明できる.

授業の計画

1.授業の概要.測定と単位
2.運動のあらわし方
3.力と運動(わずか3つの法則で世界が回る 宇宙が駆ける)
4.運動量とエネルギー(仕事よりもパワーだ)
5.熱と気体(熱もエネルギーである)
6.熱と仕事(エネルギーはなくならない)
7.波の性質(ゆらりゆられてどこへ行く)
8.音の性質(音色は波の重なり方しだい)
9.光の性質(光の色も波まかせ)
10.電気 (パシッとくる静電気の正体は?)
11.電流(電気の流れをイメージすると)
12.電気と磁気(電流が力を呼び,力が電流をつくる)
13.等速円運動
14.電子(その発見と不思議な性質)
15.原子(究極の粒子はどこにある)

成績評価の方法

毎回の授業時間に提出するプリントにより評価する.

再試験の有無

有り

教科書

教科書:「新しい高校物理の教科書」 山本明利・左巻健男著 講談社ブルーバックス 2006年 1150円

連絡先

齊藤(総合科学部3号館1N08, 088-656-7232, saito@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜日 12:00~12:50 総合科学部3号館スタジオ 学習支援室

備考

開講学期:前