病態制御保健学特講
目的
各種疾患の発症機序の生理学的,細胞生物学的,分子遺伝学的,免疫組織学的,病理学的な解析手法を学び,疾患の病因・病態を解明することの意義について教授する.
計画
1. | 齋藤担当:ホルター心電図を用いた心拍変動解析や1/f リズム解析に対する内外の知見を紹介し,種々の病態におけるストレスや自律神経の影響について教授する. |
2. | 小野担当:細菌の病原因子と遺伝子発現機構に関する理論と分子遺伝学的解析法および病原因子をターゲットとした新たな抗菌物質の探索に関する研究法について教授する. |
3. | 香川担当:病気の原因と発生機序について,細胞レベル,組織レベル,個体レベルの変化と関連させて理解し,病気の予防と治療支援に貢献できることを目的とした講義を行う.さらに,病理組織額的検索の方法として,免疫組織化学や分子生物学的手法を用いた形態学的同定法について教授する. |
4. | 1)吸入発癌物質の発癌過程を解明するため,クロム工場の労働者の肺癌や前癌病変のがん関連遺伝子やDNA修復遺伝子の解析,2)肺癌のリンパ節転移の機序を解明するため,肺癌細胞株を同所性に移植したSCIDマウスモデルを作成し,癌のリンパ管新生やリンパ行性転移因子の同定・解析,3)胸腺腫の悪性度を評価する指標の同定・解析,などについて研究・指導を行う.(近藤) |
5. | 細井担当:近年,輸血医療は補充療法から,病気そのものを治療するための細胞治療へと発展している.そこで本講義では,輸血・細胞治療における検査・治療効果の判定に必要な細胞・免疫学的解析法の専門知識・技術およびその意義について理解し,さらに細胞分化と細胞表面抗原および細胞機能の発現について教授する. |
連絡先
齋藤(088-633-9064, saito@medsci.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火曜日午後(15:00-17:00)