解析力学
Mechanics
准教授・道廣 嘉隆
2単位
目的
解析力学は構造力学などの力学系専門科目の基礎となるものである. 基礎物理学で履修した質点のニュートン力学につなげて,質点系および剛体の力学,ならびに解析力学の初歩を講義する.
概要
ニュートンの運動法則より,質点系の時間変化を記述する法則,すなわち運動量の時間変化ならびに角運動量の時間変化の法則を導く. 次に,剛体の運動がこれらの法則で記述されることを述べる. ハミルトンの原理に従い,ラグランジアンとラグランジュの運動方程式,ハミルトニアンとハミルトンの正準方程式を導き,これらがニュートンの運動方程式と同様の意味をもつものであることを述べる. ラグランジアンおよびラグランジュの運動方程式の習熟を目標とする.
キーワード
質点の力学,質点系の力学,ハミルトンの原理,ラグランジュの運動方程式
先行科目
基礎物理学 / 基礎物理学f·力学概論
要件
基礎物理学の力学を履修しているものとする.
注意
微分積分の基礎知識を習得していることが望ましい.
目標
1. | 解析力学の基礎を理解し,簡単な系に適用することができる. |
計画
1. | 質点系の力学(1)運動量と力籍 (p.151-p.153)(p.25-p.28を復習しておくこと) |
2. | 質点系の力学(2)運動量の法則 (p.153-p.158)(p.28-p.29を復習しておくこと) |
3. | 質点系の力学(3)角運動量の法則 (p.158-p.162)(p.85-p.91を復習しておくこと) |
4. | 質点系の力学(4)エネルギー (p.162-174) (p.62-p.85を復習しておくこと) |
5. | 質点系の力学(5)例題(p.174-175) |
6. | 剛体(1)剛体のつりあい(p.176-180) |
7. | 剛体の運動(1)固定軸のまわりの運動剛体(p.180-185) |
8. | 剛体(2)剛体の慣性モーメント(p.185-p.190) |
9. | 剛体の運動(2)剛体の平面運動(p.190-p.197) |
10. | 剛体の運動(3)例題(p.224-p.226) |
11. | 解析力学(1)ハミルトンの原理(p.237-p.244, p.258-p.262) |
12. | 解析力学(2)ラグランジアンとラグランジュの運動方程式(p.269-p.277) |
13. | 解析力学(3)例題(p.291-p.292) |
14. | 解析力学(4)ハミルトニアンとハミルトンの正準方程式(p.293-p.300) |
15. | 解析力学(5)例題(p.301) |
16. | 定期試験 |
評価
期末試験の成績と授業への取組み状況を総合して行う.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
原島 鮮著 力学 裳華房
参考資料
近藤 淳著 力学 裳華房
連絡先
道廣嘉隆
- オフィスアワー: 木曜日17時-18時
備考
1. | 微分積分の基礎知識を要する. |
2. | 成績評価に対する[平常点]と[期末試験の成績]の割合は3:7とする. |
3. | 授業を受ける際には,2 時間の授業時間毎に2 時間の予習と2 時間の復習をしたうえで授業を受ける ことが,授業の理解と単位取得のために必要である. |