2011年度 工学部 化学応用工学科 夜間主コース — [選択] 4年(後期)

化学反応工学

Chemical Reaction Engineering

教授・杉山 茂

2単位

目的

化学反応速度論,反応器の型式,流通式反応器内における流体の流れ等について理解させ,工業用反応器の設計に必要な基礎知識を習得させる.

概要

工業用反応器設計のための反応速度論(定容系および定圧系)を解説し,回分式,連続槽型および管型反応器の設計法の基礎について講述する.

キーワード

反応速度論,回分式反応器,連続槽型反応器,図解法,管型反応器

要件

「微分方程式1」の履修を前提として講義を行う.

注意

講義の開始時に復習を行なうとともに,当日の講義の要旨を述べる.そのため,予習復習の状況を重視する.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をした上で授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.

目標

1.定容系の反応速度論を修得する.
2.定圧系の反応速度論を修得する.
3.回分式,連続槽型反応器の設計法の基礎を修得する.

計画

1.反応工学とは? 化学反応の種類
2.工業用反応装置 SI単位系 反応速度
3.反応温度の温度依存性
4.定容系回分反応(1): 0,1,2次反応
5.定容系回分反応(2): 2,3,n次反応
6.定容系回分反応(3): 逐次反応,並発反応,可逆反応
7.化学反応の速度と平衡
8.定容系の速度解析
9.定容系速度論までの演習と解説
10.定圧系の速度解析: 0,1,2次反応
11.定常状態近似 律速段階近似
12.反応器設計: 回分式反応器
13.反応器設計: 連続槽型反応器(1): 滞留時間と設計基礎式
14.反応器設計: 連続槽型反応器(2): 図解法 過渡挙動
15.反応器設計: 管型反応器
16.期末試験

評価

到達目標1は第1回∼第9回,到達目標2は第10回,到達目標3は第11回∼第15回の講義が関連する.到達目標の達成度は基本的には第16回目の期末試験により評価する.小テストを含む授業への取り組み(平常点:40点),期末試験(試験点:60点)を合計し,100点満点で60点以上を合格とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

講義で使う資料は全て前もってU-ラーニングシステムに公開する.

参考資料

橋本健治著 「反応工学(改定版)」 培風館

森田徳義著 「反応工学要論」 槙書店

久保田宏,関沢恒夫共著 「反応工学概論(第2版)」 日刊工業新聞社

連絡先

杉山(化309, 088-656-7432, sugiyama@chem.tokushima-u.ac.jp)
オフィスアワー: 月曜,火曜,16時∼18時.また随時対応します.