構造力学3
Structural Mechanics 3
教授・長尾 文明
2単位
目的
安全な構造物を設計するための基礎として,力と変形の記述法および両者の関係について学ぶ.この講義では,一連の構造力学の基礎科目として,はりの変形と長柱の座屈荷重および短柱に作用する応力度を求められる力をつける.
概要
本講義では,構造力学1,構造力学2に引き続いて,構造力学の基本事項である,(1)はりの変形,(2)柱の力学について理解し,基礎知識を身につける.理解を深めるため,適宜演習問題を課して応用力を養成する.各単元終了後,次回の授業の最初に30分の到達度確認試験(小テスト)を実施する.
キーワード
はりの弾性曲線,弾性荷重法,不静定構造,座屈,長柱,短柱
要件
構造力学1,構造力学2を履修していること.
注意
数回の授業ごとに小テストを実施するので,毎回の予習·復習は欠かさず行うこと.なお,授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.
目標
1. | はりの変形を理解し,変形の適合条件を使って,簡単な不静定構造物を解くことができる.(1回∼7回) |
2. | 2. 柱に関する基礎知識を習得し,柱の応力状態を求められる.(8回∼15回) |
計画
1. | ガイダンス,はりの変形と弾性曲線 |
2. | 4階の微分方程式の弾性曲線 |
3. | 小テスト1,弾性荷重法 |
4. | 共役ばり |
5. | 小テスト2,たわみ公式 |
6. | 変形の適合条件 |
7. | 不静定構造物の解法 |
8. | 柱の種類と破壊 |
9. | 小テスト3,長柱の座屈 |
10. | 座屈荷重と応力度 |
11. | 偏心荷重を受ける長柱の座屈 |
12. | 短柱に作用する応力度 |
13. | 小テスト4,短柱の中立軸 |
14. | 断面の核 |
15. | 小テスト5,総合演習 |
16. | 期末試験(2回までの再小テスト) |
評価
小テスト1∼4より算定される評点により評価し,評点≧60%を当目標のクリア条件とする.到達目標2の達成度を,小テスト5∼7より算定される評点により評価し,評点≧60%を当目標のクリア条件とする.すべての到達目標をクリアした場合を合格とし,成績は, 到達目標1,2の評点の重みを,それぞれ50%,50%として算出する.
JABEE合格
【成績評価】と同一である.
JABEE関連
本学科の教育目標の3(2)に100%対応する.
対象学生
他学科,他学部学生も履修可能
教科書
崎元達郎著,「構造力学(上)」森北出版
参考資料
講義中に必要に応じて紹介する.また,補足説明用資料や演習問題等はプリントを配布し,解説する.なお,参考書を以下に示す. 高岡宣善,白木渡著「静定構造力学」共立出版,星谷勝「力学の構造物への応用」鹿島出版会,彦坂煕,崎山毅,大塚久哲「詳解構造力学演習」共立出版
連絡先
- オフィスアワー: 建設工学科掲示板参照のこと