2011年度 工学部 光応用工学科 昼間コース — [必修] 1年(後期)

コンピュータ入門

Computer Fundamentals

准教授・河田 佳樹

2単位

目的

コンピュータの基礎知識を習得する.光技術は音楽・映像等の膨大な情報の伝達・処理をリアルタイムに行うIT技術の基盤であり,次世代ユビキタス情報社会に不可欠な最先端の技術ある.さらに,生体ナノイメージング,分子イメージングなど生体工学,医療分野への応用も期待されている.将来の光技術の開発に向けて,コンピュータの基本構成とその動作原理の理解は必須である.

概要

コンピュータの光技術の研究開発への寄与は大きく,その基礎知識の習得は必須である.コンピュータの基本構成と動作原理,数の表現,論理回路,順序回路,演算回路などを中心に述べる.これらに基づいてコンピュータの構成要素である演算処理装置,記憶装置,入出力装置などの構成方式と動作原理の理解を深めることを目的とする.

目標

1.コンピュータの基本構成について理解する.
2.コンピュータの構成要素の動作原理を理解する.

計画

1.コンピュータ入門(1章)
2.数の表現(1)(2章) 固定小数点表現,浮動小数点表現,補数
3.数の表現(2)(2章)進数変換,補数による2進数演算,論理演算
4.コンピュータの原理(3章)コンピュータの構造,動作
5.論理代数(1)(4章)組み合わせ回路,ド・モルガンの定理
6.論理代数(2)(4章)標準化(主加法標準型,主乗法標準型)
7.論理式の簡単化(5章)カルノー図,クワインマクロスキーの方法
8.組み合わせ論理回路(6章)基本回路,加算回路,デコーダ,伝播遅延時間
9.順序回路(1)(7章)順序回路,状態遷移図,状態遷移表,状態割当て
10.順序回路(2)(7章)順序回路の簡単化,順序回路の実現方法
11.フリップフロップ(8章)RSフリップフロップ,クロック付きRSフリップフロップ,JKフリップフロップ, Dフリップフロップ,Tフリップフロップ
12.フリップフロップを用いた順序回路の設計(8章)
13.カウンタ(9章)非同期カウンタ,同期カウンタ
14.シフトレジスタ(9章)
15.組み合わせ回路,順序回路に関する総合演習(6∼9章)
16.定期試験

評価

定期試験(70%),レポート及び授業への取り組み状況(30%)として評価し,全体で60%以上を合格とする.

JABEE合格

単位合格と同一

JABEE関連

学科教育目標B「系統的な専門教育課程のもとで光技術に関わる課題を創造的に見出し,与えられた制約の下で解決できる能力の育成.」と関連する.特に,光コンピューティング,光通信,信号処理,画像処理システムなどの分野におけるそれぞれの用途に適合した光システム構築に向けた能力の養成に関連する.

教科書

コンピュータ基礎工学,曽和将容編著,昭晃堂

参考資料

・計算機方式,高橋義造著,コロナ社.

備考

1.コンピュータに関連する実験・実習はプログラミング言語および演習,光電機器設計と演習,光応用工学実験,光応用計算機実習で行う.
2.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.