2011年度 工学部 機械工学科 夜間主コース — [選択] 4年(後期)

蒸気プラント工学

Power plant engineering

准教授・清田 正徳

2単位

目的

火力発電プラントの構成とその役割を理解する.どのような工夫がなされているか,またどのようにモデル化がされているかについて理解を深める.

概要

まず,作動流体である水の状態変化における計算法および,動力発生の基本となるランキンサイクルについて述べる.燃焼ガス側については燃焼の基礎,種々の燃焼装置,放射伝熱,大気汚染物質の低減対策ついて述べる.また水側については沸騰伝熱,水循環について述べる.動力を発生する蒸気タービンについては,その構造,タービンの羽根部における速度三角形,衝動タービンと反動タービンの相異,効率と様々な損失について述べる.PWR, BWRの特長と相違点について述べる.

キーワード

ランキンサイクル,水蒸気,燃焼,伝熱,タービン

要件

「工業熱力学」「伝熱工学」を履修していることが望ましい.

注意

講義には電卓を必ず持参すること.

目標

1.水蒸気の熱的性質を理解しサイクルに応用すること.
2.発電プラントの水の流れ,蒸気の流れ,燃焼ガスの流れと関連する機器について理解すること.
3.蒸気タービンの仕事発生過程,タービンの種類と特徴について理解する.

計画

1.水蒸気の性質
2.水蒸気の状態変化
3. 〃
4.ランキンサイクルについて
5.ボイラの概要
6.燃焼の基礎理論
7.燃焼装置
8.燃焼ガス側の伝熱
9.水側の伝熱
10.種々の伝熱装置
11.ボイラの通風と排ガス処理
12.蒸気タービンの種類
13.蒸気タービンにおける仕事発生
14.蒸気タービンの効率
15.原子力発電プラント
16.定期試験

評価

講義への取組み状況,演習の回答および最終試験の成績を総合して判定する.成績評価に対する平常点と試験の比率は4:6程度とし,60%以上を合格とする.平常点には出席状況,演習に対する回答を含む.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

沼野正溥著:蒸気工学(朝倉書店)

参考資料

西川,田川,川口著 「わかる蒸気工学」日新出版

一色,北山著 「新蒸気動力工学」 森北出版

伊藤,山下著 「工業熱力学」 コロナ社

連絡先

清田(M522, kiyota@me.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 金曜日17:00∼18:00

備考

.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.