卒業研究
Graduation Thesis
5単位
目的
卒業研究は学部4年間の学習の集大成である.これまでに勉強して培ってきた知識と知恵を駆使し,それぞれの分野で与えられたテーマについてその研究の計画,実験の実施,そして,得られる結果の意味を考察して一つの論文にまとめ上げる作業である.与えられたテーマの中で何が問題であるかを見極め,それを解決する方法を考え,その方法にしたがって実験し,結果をまとめて分析し,さらに,それらを正しく第3者に理解させるために発表表現する技術や能力を養う. 卒業研究を実行する過程では,研究室で教員や大学院生を含めて同僚と共同作業をしながら研究の方法を学び取ることが大切である.研究室の中で互いに議論して切磋琢磨しあいながら活動するグループ力を養う.また,受動的な態度ではなく,常に能動的な気構えを持って自らの力でものごとを考えられる能力を養成することを目的とする.
概要
各研究室から提示される研究課題を研究室の活動を通じて遂行する.研究目的の理解に始まり,研究計画,研究の実施,結果の評価,研究内容のまとめ,研究成果の発表などが一連の活動内容になる.
要件
別に定める4年次への「進級規定」を3年次末までに満たしていること
注意
卒業研究着手資格を得た者は一応一年間の研究に耐えうる能力を最低限有していると考えている.ただ,これまでの3年間の学習の中で,自分から考えるという力はまだ十分に養われていないと思われるので,これまでの勉学方針を一度ふりかえり,自らの意志で積極的に動き出すという姿勢に変革して1年間の研究生活を行うことを心がけなければならない.1年間を通じて着実に成果を積み上げられるように,しっかりした研究方針を自ら企画して実行しなければ,アウトカムズは生まれてこない.
目標
1. | 卒業研究では,テーマを通じて新しい考え方や新しい物を作り上げていく作業を行なう.「創造」あるいは「創成」であり,その作業過程を経ることによって,学生が社会に有用な「もの」や「考え方」を作り上げる能力を持つ技術者に成長することを目標にしている.また,研究室で計画されるさまざまな企画を通して,共同体の中で自分を磨き,同僚を助けはぐぐみ,特異な分野で同僚を指導していく力などを涵養することも卒業研究の大きな目標である. |
計画
1. | 卒業研究テーマの説明:3年次後期試験終了後に卒業研究テーマを開催する.その後,研究室訪問の期間が設定されるので積極的に利用して内容の把握につとめること. |
2. | 卒業研究着手資格者の認定:4月初旬の教室会議で卒業研究着手資格者を認定し,各研究室の受け入れ人数を告示する. |
3. | 研究室配属:原則として希望する研究室を自由に選択できるが,受け入れ人数枠にしたがって学生間で調整を行う.調整がつかない場合は学科長が決定する.最終調整された案を教室会議が承認して配属先が決定される. |
4. | 卒業研究:各研究室において,教員および大学院生の指導のもとに研究を行う. |
5. | 卒業論文と卒業論文審査会:研究結果をまとめた論文を作成し,教室会議が設定する日までに提出する.2月末に開催する卒業論文審査会において成果の発表を行う. |
評価
卒業研究を実行する中で各研究室において計画される研究討論,中間報告,論文講読など,さらに,年度末に行われる卒業論文審査会における研究成果の発表とそれに対する質疑応答を総合判断して目標・目的が達成されたと判断されるとき合格とする.
JABEE合格
【成績評価】と同一である.
JABEE関連
(A),(C),(E),(F),(G),(H)に対応する.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
連絡先
備考
標準的な従事時間は別途授業時間割表に記載する.卒業研究の目的・目標を達成するために,主体的な学習や自己管理を期待する.