知能システム
Intelligent Systems
教授・小野 典彦
2単位
目的
知能システムの実現は容易ではなく,人間を凌駕するような知能を実現できた人工知能の応用領域はかぎられている. 本講義では,知能を計算機上に実現することがいかに困難な作業であるのかを種々の視点から浮き彫りにすると共に,それを克服することを目指して展開されている最近の人工知能技術を理解させることを目指す.
概要
現実的な知能システムを構築する上で有望な枠組みと考えられる種々の要素技術にに焦点を合わせ,それらの原理,応用および限界について解説する.
キーワード
人工知能,機械学習,最適化,強化学習,進化計算
先行科目
要件
知識システムを受講していることが望ましい.
注意
本講義の理解には,人工知能に関する基礎知識が必要となる.
目標
1. | 知能システムのトップダウン的な構築の限界を理解する. |
2. | 知能システムの創発的な構築のための要素技術の原理,応用方法および限界を理解する. |
計画
1. | 知能システムの実現はなぜ難しいのか? |
2. | 知能システムの創発的設計 |
3. | 強化学習の基礎:マルコフ決定過程 |
4. | 強化学習の基礎:動的プログラミング |
5. | 強化学習の基礎:基本的な学習手法 |
6. | 強化学習に基づく知能システムの設計 |
7. | 中間試験 |
8. | 知能システムと関数近似:行動政策の関数近似 |
9. | 知能システムと関数近似:テーブル表現とCMAC |
10. | 知能システムと関数近似:ニューラルネット |
11. | 知能システムと関数近似:ファジィシステム |
12. | 進化計算に基づく知能システムの設計:進化戦略 |
13. | 進化計算に基づく知能システムの設計:実数値遺伝的アルゴリズム |
14. | 進化計算に基づく知能システムの設計:遺伝的プログラミング |
15. | 知能システムの最新の話題から |
評価
受講姿勢等の平常点,中間試験および期末レポートの成績を総合して行う.その比率は平常点20%,中間試験40%,期末レポート40%とし,合計60%以上で合格とする.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
特に指定しない.
参考資料
S. Russell, P. Norvig 著·古川康一監訳:エージェントアプローチ 人工知能,共立出版
連絡先
小野(D棟106, 088-656-7509, ono@is.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 金曜日 15:00∼17:30
備考
1. | 講義に関連する資料はWeb(u-Learning システム) を用いて配信する. |
2. | 授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である. |
3. | 授業計画1∼6および8∼15に関しては,中間試験および期末レポートにより,それぞれ達成度評価を行なう. |