2011年度 工学部 建設工学科 夜間主コース — [選択] 2年(後期)

土の力学2

Soil Mechanics 2

准教授・上野 勝利

2単位

目的

構造物を支える地盤を構成する``土''の力学,特に土のせん断強度とせん断破壊に関連する土圧,支持力,斜面安定問題について理解することが,この講義の目的である.

概要

まず,土のせん断強度特性とその試験方法を学ぶ.次に土圧,支持力,斜面安定のそれぞれの安定問題について,基本的な理論と設計に必要な土圧や支持力,斜面の安全率の算出方法を学ぶ.

キーワード

せん断,破壊規準,内部摩擦角,粘着力,モールの応力円,土圧,支持力,斜面安定

先行科目

土の力学1

要件

土の力学1 を履修していること.

注意

2回の小テストを行うので,必ず出席すること.特段の理由無く小テストを欠席した者に対し,単位の認定は行わない.また演習を積極的に行ない,授業内容の理解に務めること.

目標

1.土のせん断変形特性とせん断試験について理解していること
2.地盤の安定問題(土圧,支持力,斜面安定)について理解しており,設計に必要な基本的な計算が行なえること.

計画

1.ガイダンス,応力成分とモールの応力円(pp.81-84)
2.土のせん断強さ:土の変形とひずみ(pp.84-87)
3.間隙水圧と有効応力,土の破壊規準と応力経路(pp.87-92)
4.土のせん断強さ:土のせん断試験(pp.93-103)
5.土のせん断強さ:土のせん断特性(pp.103-109)
6.目標1の試験
7.土圧:概説,ランキン土圧(pp.110-119)
8.土圧:クーロン土圧(pp.119-125)
9.土圧:擁壁の安定計算(pp.125-128)
10.地盤応力と支持力:地盤応力(pp.129-136)
11.地盤応力と支持力:浅い基礎の支持力(pp.137-145)
12.地盤応力と支持力:深い基礎の支持力(pp.145-148)
13.斜面の安定:直線すべりと安定図表(pp.148-155)
14.斜面の安定:円弧すべり解析(pp.155-162)
15.目標2の試験
16.試験の解説

評価

2/3を超える出席がなければ履修したと認められない.1つの到達目標に対し,試験とレポートを科す.テストの成績を80%,レポートを20%の割合で100点満点に換算し,2つの到達目標に対して平均で60点以上を合格とする.到達目標の割合は,1(40%),2(60%)である.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

冨田武満他「最新土質工学(第2版)」朝倉書店

参考資料

地盤工学会編入門シリーズ「地盤工学数式入門」地盤工学会

地盤工学会編「土質工学用語辞典」地盤工学会

河上房義「土質力学」森北出版

連絡先

上野(A504, 088-656-7342, ueno@ce.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 学科の掲示を参照のこと

備考

授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.