2011年度 工学部 機械工学科 昼間コース — [選択] 3年(後期)

伝熱工学

Heat Transfer Engineering

教授・出口 祥啓, 助教・草野 剛嗣

2単位

目的

伝熱現象の物理的な説明とともに定式化を示し,伝熱学の基礎を習得したうえで実際問題に対して解決·応用できることを目的とする.

概要

熱が移動する基本的な3形態の概要説明をした後,それぞれの形態における熱移動の現象と種々の熱·流 体力学的条件下で生じる熱移動の因子·法則について講義する. さらに,これらの知識·理解 が生産·加工·輸送 などの工業および地球環境などの広い分野におけるエネルギー有効利用に最も必要と されていることを説明する.

キーワード

定常熱伝導,対流熱伝達,放射熱伝達,凝縮および沸騰熱伝達,熱交換器

先行科目

工業熱力学

要件

工業熱力学を履修していることが望ましい.

注意

計算問題,英語の問題もある,が多いので,計算機と辞書の準備が必要.

目標

1.1.熱伝導の基礎理論と熱通過を理解する. 2.対流熱伝達の理論と強制·自然対流熱伝達を理解する. 3.熱放射の基本法則と放射熱伝達を理解する.

計画

1.伝熱工学の概要と基礎事項
2.一次元定常熱伝導の基礎理論と小テスト
3.平板および円管の熱通過と小テスト
4.フィンの伝熱と小テスト
5.対流熱伝達の理論(連続の式,運動方程式)と小テスト
6.対流熱伝達の理論(エネルギーの式,次元解析)と小テスト
7.熱通過および対流熱伝達の演習
8.中間テスト
9.相変化を伴う熱伝達(沸騰熱伝達の概要)
10.相変化を伴う熱伝達(凝縮熱伝達の概要と理論),小テスト
11.熱放射の基本法則
12.黒体面間の放射伝熱と小テスト
13.灰色面間の放射伝熱と小テスト
14.熱交換器の概要
15.熱交換器における伝熱計算
16.伝熱工学最終試験

評価

授業への取組(25%),小テストの回答内容(25%),中間·最終試験の成績(50%)を総合して評価し60%以上を合格とする.

JABEE合格

【成績評価】と同一である.

JABEE関連

(B)に対応する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

吉田駿著「伝熱学の基礎」理工学社

参考資料

洋書を含めた参考書については,各論ごとに講義中に紹介する.

連絡先

出口(088-656-7375, ydeguchi@me.tokushima-u.ac(no-spam).jp)

備考

1.計算問題,英語の問題もある,が多いので,計算機と辞書の準備が必要.
2.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.