2011年度 工学部 生物工学科 昼間コース — [選択] 2年(後期)

統計力学

Statistical Mechanics

非常勤講師・大野 隆

2単位

目的

ミクロな世界とマクロな世界を結びつける,統計力学を修得させる.

概要

統計力学は物質を扱う学問分野の基礎の一つである.統計力学は原子·分子等のミクロな世界と我々の身の回りのマクロな世界を結びつける橋であり,物質の性質を原子的な構造から導くものである.

要件

量子力学を履修しているものとする.微分積分の基礎的知識を要求する.

目標

1.統計集団を理解する.
2.統計集団とマクロな物理量の関係を理解する.
3.量子統計の特徴を理解する.
4.簡単な系に応用することができる.

計画

1.はじめに(1)統計力学的な見方
2.はじめに(2)微視的状態
3.巨視的状態量(1)エントロピー,温度
4.巨視的状態量(2)圧力,化学ポテンシャル
5.集団,分布(1)ミクロカノニカル分布
6.集団,分布(2)カノニカル分布
7.集団,分布(3)グランドカノニカル分布
8.熱力学の基本法則(1)熱力学第一法則
9.熱力学の基本法則(2)熱力学第二法則
10.古典統計,ボルツマン統計
11.量子統計(1)フェルミ統計
12.量子統計(2)ボーズ統計
13.統計力学の応用例(1)
14.統計力学の応用例(2)
15.統計力学の応用例(3)
16.期末試験

評価

期末試験の成績と授業への取組み状況を総合して行う.

JABEE合格

成績評価と同じ.

JABEE関連

本学科教育目標(C)に対応する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

熱統計力学,阿部龍蔵,裳華房

参考資料

朝永振一郎著 量子力学I,II みすず書房.

碓井 恒丸著 統計力学 丸善.

キッテル著 熱物理学 丸善.

連絡先

浦西(連絡先未登録)

備考

1.到達目標4は発展的内容である.
2.授業を受ける際には,2 時間の授業時間毎に2 時間の予習と2 時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.