ベクトル解析
Vector Analysis
准教授・香田 温人
2単位
目的
工学の解析で必要不可欠なベクトルの概念と基礎的な性質を学ぶとともに,ベクトル場の解析学を通して古典力学,流体力学や電磁気学に現れる基本的な物理法則の数学的な理解·運用を目標とする.
概要
三次元空間のベクトルで表される物理量の局所的変化(微分)と大局的効果(積分)を記述する手法としてベクトル場の微分積分学を展開し,微分積分学の基本定理のベクトル場に対する一般化を確立する.
キーワード
ベクトル場,発散定理
先行科目
基礎数学 / 線形代数学I,基礎数学 / 線形代数学II,基礎数学 / 微分積分学I,基礎数学 / 微分積分学II
要件
「線形代数学」「微分積分学」の履修を前提とする.
注意
講義内容を確実に理解するには, 講義ノートをきちんととり, 各自が 普段から,自主的な演習を含む,予習復習をすることが必要です.
目標
1. | ベクトル場などの各種微分演算や積分,発散定理などについての基礎的性質が理解できる.微分演算は講義の3∼7回,発散定理などは8∼12回が主に対応する. |
計画
1. | 内積と外積 |
2. | ベクトル値関数,曲線 |
3. | 空間曲線,フルネセレーの公式 |
4. | 曲面,接平面 |
5. | 曲面積,ベクトル場 |
6. | 勾配,発散 |
7. | 回転,ポテンシャル |
8. | 線積分,面積分 |
9. | ガウスの発散定理 |
10. | ガウスの積分,立体角 |
11. | ストークスの定理 |
12. | 積分定理のまとめ |
13. | ベクトルポテンシャル |
14. | 電磁気の話題 |
15. | 期末試験 |
16. | 総括 |
評価
授業への取組み状況,レポートの提出状況,小テスト等の平常点20%,期末試験80%で評価し,全体で60%以上で合格とする.
JABEE関連
(C)[主目標]工学基礎70%,(D)専門基礎30%
対象学生
開講コースと同学科の夜間主コース学生も履修可能
教科書
寺田文行·木村宣昭 共著『ベクトル解析の基礎』(ライブラリ理工基礎数学6),サイエンス社
参考資料
寺田文行·福田隆 共著『演習と応用 ベクトル解析』(新·演習数学ライブラリ5),サイエンス社
飯田修一監訳『バークレー物理学コース2「電磁気」(上・下)』丸善
連絡先
- オフィスアワー: 月曜 12:00∼13:00
備考
授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授 業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.