2011年度 工学部 知能情報工学科 昼間コース — [選択] 2年(後期)

マイクロプロセッサ

Microprocessors

教授・福見 稔

2単位

目的

マイクロプロセッサの基本的な動作原理と内部の情報表現,およびそのプログラミングについて習熟し,マイクロプロセッサを活用するために必要な知識を獲得することを目的とする.

概要

4ビットに始まり,現在に至るマイクロプロセッサの開発の歴史を概観し,プロセッサ内部の情報表現と2進数での演算方法を理解した後,初期のマイクロプロセッサi4004のアーキテクチャを学ぶ. 次いで,i8080とZ80のアーキテクチャを調べ,i8080とZ80の主要マシン命令を用いたアセンブラプログラミングの演習を行う. 次に,16ビットと32ビット,さらにはシステム設計及び実験用プロセッサのアーキテクチャを学ぶ. また,DSPの特徴と応用や最近の高速化実装技術について学ぶ.

キーワード

アセンブラ

要件

コンピュータ入門1及び2を受講しておくことが望ましい.

目標

1.マイクロプロセッサの動作原理と内部の情報表現,およびそのプログラミングについて修得し,ソフトウェアとハードウェアのバランスのよい学習を行うことを目標とする.

計画

1.マイクロプロセッサ開発の歴史・秘話
2.マイクロプロセッサの構成と動作·レポート
3.プロセッサ内の情報表現,2進数,10進数,16進数
4.小数点数・データ表現演習,小テスト
5.2進数の加減乗除算・割り込み,レポート
6.4ビットマイクロプロセッサi4004・開発秘話,小テスト
7.8ビットマイクロプロセッサi8080・Z80とアセンブラ,中間テスト
8.i8080,Z80のプログラミング・レジスタの役割
9.i8080,Z80プログラミング実習1・データ転送演習の提出
10.i8080,Z80プログラミング・加減算
11.i8080,Z80プログラミング実習2・加減算演習の提出
12.DSPとその応用事例,レポート
13.16,32ビットマイクロプロセッサ,H8マイコン
14.高性能化の限界,アドレス空間,メモリの階層性
15.最新のプロセッサ事情,世界の情勢,質疑応答
16.定期試験

評価

講義に対する理解力の評価は講義への参加状況,演習の回答,レポートの提出状況と内容,小テスト,及び中間テストと最終試験の成績を総合して行う.平常点と定期試験の比率は50:50とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

田丸啓吉·安浦寛人 共著「マイクロコンピュータ」共立出版

参考資料

Donald L.Krutz著·奥川峻史 訳「マイクロプロセッサと論理設計」実教出版

大川善邦 著「マイクロコンピュータプログラムの作り方」産報出版

連絡先

福見(D棟210, 088-656-7510, fukumi@is.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 金曜日15時∼18時

備考

1.講義の単元が終わるごとに演習問題やレポートを課し,数回の小テストを実施する.これらにより,各授業項目の達成度を評価する.詳細は下記参照.
2.成績評価に対する平常点と試験の比率は50:50とする. 平常点には講義への参加状況,演習の回答及びレポートの提出状況と内容を含み,試験には小テスト及び中間テストと最終試験の成績を含む.
3.DSPとその応用に関するゲストスピーカーの講義を含むことがある.
4.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.
5.マイクロプロセッサの構造(授業計画1,2)と動作理解(授業計画6∼12)は,レポートとアセンブラ演習により達成度を評価する.
6.計算機内部の情報表現(授業計画3,4,5)の理解度は,2進数,16進数の演習およびレポートにより達成度評価を行う.
7.他の授業計画(項目)を含めて授業目的の達成度は最終試験により評価する.