無機材料科学
Inorganic Materials Science
講師・村井 啓一郎
2単位
目的
本講義は金属·セラミックスの性質を理解する上で重要な,結晶構造の概念およびその構造解析方法の基礎を理解させる.
概要
本講義では材料の知識を現在の工業に結びつけることを主眼とし,数学的な取り扱いはできるだけ排する.また,結晶の対称性や結晶構造を取り扱う以上,講義では図や模型を多用し,その空間的なイメージを養うことに重点を置く.
キーワード
結晶構造,対称操作,X線回折
関連科目
要件
「無機化学1·2」を受講していることが望ましい.
注意
授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に1時間の予習・復習をした上で授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.
目標
1. | 簡単な結晶構造および対称性を理解する. |
2. | X線回折法の原理と応用を理解する. |
計画
1. | 単位格子と対称の要素(1) |
2. | 単位格子と対称の要素(2) |
3. | 球の最密充填でつくられる構造(1) |
4. | 球の最密充填でつくられる構造(2) |
5. | イオン半径比と構造の予測 |
6. | 格子エネルギーとマーデルング定数 |
7. | ボルン·ハーバーサイクル |
8. | 中間試験 |
9. | X線回折の基礎(X線の基本的な性質) |
10. | X線回折の基礎(結晶面及び方位の記述) |
11. | X線回折の基礎(原子及び結晶による回折(1)) |
12. | X線回折の基礎(原子及び結晶による回折(2)) |
13. | X線回折と中性子回折 |
14. | X線吸収分光 |
15. | その他の特性解析 |
16. | 最終試験 |
評価
到達目標1は,第1回∼第7回の講義が,到達目標2は第9回∼第15回の講義が関連する.到達目標の達成度は基本的に中間試験及び期末試験により評価する.成績は 中間試験(40%)と期末試験(40%)及び授業への取り組み状況(20%)により評価し,60点以上を合格とする.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
S.E.Dann著,田中勝久訳 チュートリアル化学シリーズ1「固体化学の基礎」化学同人 ISBN:4-7598-1001-3
連絡先
森賀(M603, 088-656-7423, moriga@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 前期は月曜日16:30から17:30,後期は木曜日16:30から17:30
村井(機械棟305, 088-656-7424, murai@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)