2011年度 工学部 知能情報工学科 昼間コース — [選択] 1年(前期)

離散数学

Discrete Mathematics

講師・光原 弘幸

2単位

目的

計算機科学の基礎である離散数学を工学的立場から講義し,演習·レポートを通して理論と情報処理手法を修得させ,離散的手法の理解と応用力を育成する .

概要

離散数学は,微分·積分の数学と違い,離散系を扱う数学であり,素朴集合論より導入する. 前提とする数学知識は,中学·高校で修得したもので充分である. しかし,従来と違った手法·方法論を学ぶためには,演習及び例題の解法が重要である.よって,講義内で多くの問題を出題し,解いてもらう.

キーワード

集合,関係,関数,グラフ,木

要件

特になし

目標

1.計算機の基礎として離散数学の用語,概念,手法と応用力の習得を目標とする.

計画

1.離散数学の概要,応用例
2.集合と要素,集合の種類,ベン図,集合演算
3.集合の類,べき集合,命題計算,論理演算
4.数学的帰納法
5.関係,関係の幾何学的表現
6.逆関係,関係の合成,関係の性質
7.分割,同値関係,半順序関係
8.全順序関係,ハッセ図
9.束,ブール代数
10.関数,関数のグラフ,添数付き集合族,基数
11.代数系,半群と群,環と体
12.ベクトルと行列
13.行列演算と図形処理
14.演習問題解答
15.定期試験
16.返却とまとめ

評価

評点の割合は,試験70%,レポートの提出状況と内容,講義中の質問の回答を30%とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

リブシュッツ 著·成嶋 弘 監訳「離散数学-コンピュータサイエンスの基礎数学-」オーム社

参考資料

C.L.リコー 著·成嶋 弘 他訳「-コンピュータサイエンスのための-離散数学入門」マグロウヒル社

連絡先

光原(C棟502, 088-656-7497, mituhara@is.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日午後6時から午後8時

備考

1.授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.
2.授業計画1∼14は定期試験(最終試験)により達成度評価を行い,最終授業で達成度を自己確認してもらう.