量子力学
Quantum Mechanics
非常勤講師・大野 隆
2単位
目的
原子や電子等を取扱う際に必要となる,ミクロな世界の基礎法則である量子力学を修得する.
概要
量子力学は原子分子などのミクロな世界を記述する基本法則であり,われわれの身の回りのマクロな世界を記述するニュートンの運動法則とは異なる法則に基づいている.量子力学の法則ならびにいくつかの例を講義し,量子力学の基礎的内容を提供する.
キーワード
シュレディンガー方程式,波動関数とエネルギー固有値,自由粒子,調和振動子,水素原子
先行科目
基礎物理学 / 基礎物理学f·力学概論
要件
基礎物理学を履修しているものとする.微分積分の基礎的知識を要求する.
目標
1. | シュレディンガー方程式と波動関数の意味を理解する. |
2. | 波動関数や期待値等を計算することができる. |
3. | 簡単な系に応用することができる. |
計画
1. | 量子力学の誕生と歴史 (教科書第一章) |
2. | ド・ブロイの物質波からシュレディンガー方程式 へ |
3. | 波動関数の解釈 (教科書第二章 p.21-40) |
4. | 簡単な例(1) 自由粒子と平面波 |
5. | 簡単な例(2) 1次元井戸型ポテンシャル中の粒子 (教科書第二章 p.40-46) |
6. | 簡単な例(3) 1次元調和振動子 (教科書第二章 p.46-53) |
7. | 波動関数と物理量 (教科書第三章 p.54-69) |
8. | 基本事項のまとめ |
9. | 角運動量と座標系の回転 |
10. | 中心力場内の粒子 (教科書第四章 p.89-98) |
11. | 水素原子のシュレディンガー方程式 |
12. | 水素原子 (教科書第四章 p.98-103) |
13. | 水素原子と一般の原子についてのまとめ |
14. | 摂動論 (教科書第七章) |
15. | 将来への展望 |
16. | 期末試験 |
評価
期末試験の成績(80%)と授業への取組み状況(20%)を総合して行う.全体で60%以上で合格とする.
JABEE合格
JABEE合格は単位合格と同一とする.
JABEE関連
A
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
小出 昭一郎著「量子力学I」裳華房
参考資料
バイザー著「現代物理学の基礎」好学社
連絡先
岸本(A棟202, 088-656-7548, yutaka@pm.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 金曜日 16:00-17:30
備考
1. | 目標3は発展的内容である. |
2. | 授業を受ける際には,2 時間の授業時間毎に2 時間の予習と2 時間の復習をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である. |