2011年度 先端技術科学教育部 システム創生工学専攻 電気電子創生工学コース 博士前期課程 — [選択]

集積回路特論

Advanced Theory of Integrated Circuits

教授・小中 信典

2単位

形態

講義および演習

目的

最近主流のCMOS集積回路の高周波応用を目的にCMOSアナログ回路設計法を修得する.更に,論理LSIの理解のため高速論理回路LSI等の開発事例を紹介する.

概要

最近の集積回路の主流は,低消費電力とノイズマージンの面からCMOSになっている.そして,微細化のたゆまない進展によって,その高速化は,従来のバイポーラLSIが担っていた高周波領域にまで及んでいる.本講義では,CMOSの高速化設計に重要なCMOSアナログ回路について講述し,その設計手法の修得を図る.また,高周波応用を目指した論理LSI等の開発事例を紹介する.本科目は,工業に関する科目である.

キーワード

アナログ回路,CMOS,回路設計

関連科目

電子回路特論

目標

1.CMOSアナログ回路設計に必要なMOSトランジスタモデルとデバイスパラメータを理解する
2.シングルエンド増幅器,差動増幅器,カレントミラー回路を理解し,アナログ回路設計が行える
3.高速論理回路LSIの設計事例を通じて,高性能LSI設計の手法を理解する

計画

1.集積回路技術の概要とMOSトランジスタの基礎
2.MOSトランジスタのプロセス,二次効果
3.MOSトランジスタの回路モデルとデバイスパラメータ
4.MOSトランジスタの電流電圧特性
5.MOS ソース接地1段増幅器
6.MOS 帰還形ソース接地増幅器
7.ソース接地増幅器の設計
8.MOSゲート接地増幅器
9.MOSドレイン接地増幅器
10.MOS差動形増幅器
11.ギルバートセル
12.カレントミラー回路
13.高速論理回路LSIの差動形回路構成(開発事例)
14.高速論理LSIのマクロセルアレイ構成(開発事例)
15.システムLSIの設計例
16.試験

評価

試験70%,平常点(レポート等)30%.合計で60%以上を合格とする.

教科書

アナログCMOS集積回路の設計(基礎),Behzad Razavi著(丸善),ISBN 4-621-07220-X

連絡先

小中(E棟3階北 C-2, 088-656-7469, konaka@ee.tokushima-u.ac(no-spam).jp)