物理化学特論
Advanced Physical Chemistry
形態
講義
目的
溶液中で起こる様々な物理化学的現象,特に溶媒和,結晶成長というトピックスを通して,物理化学の基礎的な原理と実際の現象との結びつきについて理解を深める.
概要
(溶媒和)液体中で化学反応を研究することが多い.それらの反応で,溶媒和が大きく関与するが,定量的に理解することは困難な場合が多い.そのため,統計力学に基づく「溶媒和熱力学」を導入して溶媒和を理論的に解釈する手法について講述する. (結晶成長)結晶成長学は,材料設計や構造解析に対し重要な役割を果たしている.その結晶成長学を通して,平衡状態の熱力学,反応速度論,表面界面の化学などについてより深く学ぶ.
キーワード
溶媒和,結晶成長
先行科目
関連科目
要件
学部教育における物理化学を理解していること.
注意
授業を受ける際には,2時間の授業時間毎に2時間の予習と2時間の復讐をしたうえで授業を受けることが,授業の理解と単位取得のために必要である.
目標
1. | 溶媒和現象の基礎を理解する |
2. | 結晶成長の基礎を理解する |
計画
1. | (溶媒和)統計力学と熱力学 |
2. | (溶媒和)化学ポテンシャル |
3. | (溶媒和)溶媒和熱力学 |
4. | (溶媒和)溶媒和エネルギー |
5. | (溶媒和)イオン溶媒和 |
6. | (溶媒和)超臨界流体中の固体の溶解度 |
7. | (溶媒和)超臨界流体中の溶媒和 |
8. | (結晶成長)相変化の熱力学 |
9. | (結晶成長)結晶の誕生 |
10. | (結晶成長)理想的成長 |
11. | (結晶成長)表面構造とラフニング |
12. | (結晶成長)表面 kinetics |
13. | タンパク質の結晶化 |
14. | タンパク質の結晶構造解析 |
15. | コロイド結晶 |
評価
到達目標1は,授業計画1-7,到達目標2は,授業計画8-15を理解することで達成される.達成度は授業中に課すレポート100%で評価する.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
講義中に適宜紹介する
参考資料
齋藤幸夫著 結晶成長(裳華房フィジックスライブラリー)
連絡先
魚崎(化510, 088-656-7417, uosaki@chem.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 月曜日 17:00-18:00