2011年度 薬学部 薬学科 学士課程 薬学科 — [必修] 1年(後期)

2011年度 薬学部 創製薬科学科 学士課程 創製薬科学科 — [必修] 1年(後期)

生物化学2

Biochemistry 2

准教授・吉村 好之

1単位

形態

講義

目的

生命活動の担い手であるタンパク質,酵素について理解するために,その構造,性状,代謝についての基本知識を修得し,それらを取り扱うための基本的知識を身につける.

カリキュラム関連

薬学モデル・コアカリキュラムC9 (3) に相当

注意

生化学は生命科学の基本ですので,興味をもって楽しく勉強して下さい.但し,理解しなければならない多くの内容があります.

目標

1.【タンパク質の構造と機能】
  1. タンパク質の主要な機能を列挙できる.
  2. タンパク質の一次,二次,三次,四次構造を説明できる.
  3. タンパク質の機能発現に必要な翻訳後修飾について説明できる.
2.【酵素】
  1. 酵素反応の特性を一般的な化学反応と対比させて説明できる.
  2. 酵素を反応様式により分類し,代表的なものについて性質と役割を説明できる.
  3. 酵素反応における補酵素,微量金属の役割を説明できる.
  4. 酵素反応速度論について説明できる.
  5. 代表的な酵素活性調節機構を説明できる.
3.【酵素以外の機能タンパク質】
  1. 細胞内外の物質や情報の授受に必要なタンパク質(受容体,チャネルなど)の構造と機能を概説できる.
  2. 物質の輸送を担うタンパク質の構造と機能を概説できる.
  3. 血漿リポタンパク質の種類と機能を概説できる.
  4. 細胞内で情報を伝達する主要なタンパク質を列挙し,その機能を概説できる.
  5. 細胞骨格を形成するタンパク質の種類と役割について概説できる.
4.【タンパク質の取扱い】
  1. タンパク質の分離,精製と分子量の測定法を説明できる.
  2. タンパク質のアミノ酸配列決定法を説明できる.

計画

1.一次構造,アミノ酸配列決定法(Edman 分解)
2.二次構造, αヘリクッス,βシート,βターン,
3.三次構造, 四次構造,
4.タンパク質の分離方法(1)
5.タンパク質の分離方法(2)
6.ミオグロビン,ヘモグロビンの基本的構造
7.ミオグロビン,ヘモグロビンの酸素結合能と構造
8.鎌状赤血球,サラセミア, 免疫グロブリン(可変領域)
9.酵素(化学反応速度,働きかた,)
10.酵素(反応速度論, Km , Vmax , 逆数プロット)
11.阻害剤と薬,可逆的阻害(拮抗阻害)
12.可逆的阻害(非拮抗阻害),非可逆的阻害
13.活性調節(基質レベル, Allosetric Enzyme)
14.リン酸化による調節,切断による活性化
15.定期試験

評価

出席,試験,レポートで評価する.

再評価

実施する

教科書

ラー生化学 (西村書店)

連絡先

(研究室)薬学部3階 医薬品機能解析学研究室
(Eメールアドレス) yosimura@ph.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 講義開催日の12時-13時