2011年度 薬学部 薬学科 学士課程 薬学科 — [選択] 4年(前期)

神経科学

Neuroscience

准教授・吉村 好之

1単位

形態

講義

目的

生体のダイナミックな情報ネットワークの最も基礎をなす神経機能,記憶・学習等の高次機能および神経の異常による神経疾患に関する基本的知識を修得する.

概要

神経系の基本的な構築と機能を全体的に理解した上で,脳の複雑な高次機能の最新の分子の働きを学ぶ.さらに,神経疾患の分子メカニズムについて学ぶ.脳の研究はまさに日進月歩で進展しているので,できるだけ最新の知識を取り入れた講義を行う.

カリキュラム関連

薬学モデル・コアカリキュラムに相当しない独自科目

注意

積極的に質問して下さい.授業中に,あるいは授業終了後でも教員室を訪ね疑問点を解決してください.21世紀は脳の世紀といわれています.自分が興味を持てるものを見出して楽しく勉強して下さい.

目標

1.神経科学の基礎
  1. 神経組織の構造が説明できる.
  2. 神経細胞の特徴を説明できる.
  3. グリアの特徴と神経細胞との関係を説明できる.
  4. 神経伝達の分子メカニズムが説明できる.
2.感覚神経および運動神経
  1. 化学感覚(味覚と嗅覚)系の分子メカニズムが説明できる.
  2. 視覚系の分子メカニズムが説明できる.
  3. 聴覚と平衡感覚系の分子メカニズムが説明できる.
  4. 体における感覚系の分子メカニズムが説明できる.
  5. 運動における脊髄の役割を説明できる.
  6. 運動における脳の役割を説明できる.
3.脳と行動
  1. 脳の化学的な制御について説明できる.
  2. 食物摂取における短期および長期の調節について説明できる.
  3. 性差と脳について説明できる.
  4. 感情における脳のメカニズムを説明できる.
4.記憶と学習
  1. 記憶システムを説明できる.
  2. 記憶と学習の分子メカニズムを説明できる.
5.神経疾患
  1. 精神疾患の分子メカニズムを説明できる.
  2. 神経変性疾患の分子メカニズムを説明できる.

計画

1.講義の概説及び脳の構造と機能
2.神経系の構成,感覚系
3.神経系の構成,運動系
4.神経系各部の構造と機能
5.脳の発生
6.脳の構成細胞:ニューロンと支持細胞
7.基本構造と機能特性
8.神経情報の伝導と伝達
9.興奮と抑制の伝達
10.神経伝達とシナプス可塑性のしくみ
11.全体的な神経機能調節
12.脳の高次機能, 記憶と学習
13.神経・精神疾患の分子機構(1)
14.神経・精神疾患の分子機構(2)
15.神経・精神疾患の分子機構(3)
16.定期試験

評価

出席・レポート・試験で評価する.

再評価

実施する.

教科書

未定

連絡先

(研究室)薬学部・生化学(本館3階)
(Eメールアドレス)yosimura@ph.tokushima-u.ac.jp
オフィスアワー: 講義開催曜日の 12 時 - 13 時

備考

平成21年度以降開講予定