チーム歯科医療学基礎実習
Basic Training for Dental Assisting Techniques
形態
実習
一般目標
歯科臨床の場でチーム医療の実践に必要な知識・技術を理解し,基礎的な技術を身につける.
授業概要
歯科診療における補助および介助の業務内容を理解するために,基本的な診療器材の種類,目的および取り扱い方について解説し,正しくかつ安全に使う,あるいは行えるよう実技指導する.
授業方法
実習
授業場所
第4実習室(第1∼13,15∼28,30回),医療教育開発センター(第14・29回)
注意事項
当該科目の授業においては15回の実習の予習あるいは復習に努めること.具体的には,①次回の実習内容のレジュメを配布した場合は,その中の空白部分に適する語句を,教科書・参考書等を調べて予め埋めておくこと.②復習用レポートを配布した場合は,適切な内容を記載した上で後日必ず提出すること.③実習中に修得できなかった手技等については,課外に実習室を利用するなどして極力反復練習することに努めること.④実習の欠席は原則として認めない.やむを得ない理由により欠席した場合は補講を行う.⑤15回の実習後に実技試験を行うことがある.⑥ 上記②ならびに⑤の内容および評価は成績評価に反映される場合がある.⑦実習設備の準備状況あるいは講義日程に応じてカリキュラムが前後する場合がある.
行動目標 (到達目標)
1. | 診療に必要な器械・材料・薬品の適切な準備と取り扱い(消毒・滅菌も含む)ができる. |
2. | 患者が安全に受診できるように,診療環境に応じた診療の準備,管理が実践できる. |
3. | 一般診療用器械,器材を安全に取り扱うことができる. |
4. | 共同動作の意義を理解し,各種動作を実践できる. |
5. | 患者と円滑にコミュニケーションがとれる. |
6. | 直接対面行為の技能を実践できる. |
7. | 治療別の処置内容を理解し,必要に応じた診療用器材の準備と適切な取り扱いができる. |
8. | 患者指導に必要な情報の収集方法を説明でき,結果の意味が理解できる. |
9. | 歯科診療補助において想定される事故への対応法を説明できる. |
10. | 口内法および口外法エックス線撮影の撮影原理,撮影方法および撮影補助について説明できる. |
11. | エックス線撮影にあたり,撮影の意味とその危険性,適切な防護を説明できる. |
12. | バイタルサインおよび救急蘇生について説明できる. |
授業計画
回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 総論 | 医療安全と感染予防,歯科診療における材料の取り扱い方 | 環境整備,汚染器材の洗浄・消毒・滅菌,手指衛生 | 尾崎,星野,藤原 | 1-3 |
2. | 各論 | 共同動作 | 共同動作(器具の受渡しとフォーハンドテクニック) | 〃 | 1-7,9 |
3. | 〃 | 〃 | 衛生材料の作成と口腔内防湿法 | 〃 | 〃 |
4. | 〃 | 資料収集 | 概形印象採得(全顎/アルジネート) | 〃 | 1-9 |
5. | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 |
6. | 〃 | 〃 | 概形印象採得(全顎/アルジネート),咬合採得,研究用模型の作製 | 〃 | 〃 |
7. | 〃 | 〃 | X線写真撮影補助1 | 尾崎,伊賀,松山,星野,藤原 | 1-11 |
8. | 〃 | 〃 | X線写真撮影補助2 | 〃 | 〃 |
9. | 〃 | 〃 | 口腔内写真撮影(9枚法)1 | 尾崎,星野,藤原 | 1-9 |
10. | 〃 | 〃 | 口腔内写真撮影(9枚法)2 | 〃 | 〃 |
11. | 〃 | 歯科予防処置 | ラバーダム防湿 | 〃 | 1-7,9 |
12. | 〃 | 〃 | 予防填塞処置 | 〃 | 〃 |
13. | 〃 | 〃 | 局所麻酔(表面麻酔),ラバーダム防湿,予防填塞処置 | 〃 | 〃 |
14. | 〃 | 救急蘇生 | BLS(AED,BVM),回復体位 | 高石,尾崎,星野,藤原 | 6,9,12 |
15. | 〃 | 歯科矯正治療 | 矯正治療用器材とその使用法 | 尾崎,星野,藤原 | 1-7,9 |
16. | 〃 | 歯科予防処置 | ラバーダム防湿 | 〃 | 〃 |
17. | 〃 | 〃 | 予防填塞処置 | 〃 | 〃 |
18. | 〃 | 〃 | 局所麻酔(表面麻酔),ラバーダム防湿,予防填塞処置 | 〃 | 〃 |
19. | 〃 | 成形修復 | 局所麻酔(浸潤麻酔の診療補助),成形修復処置における診療補助1 | 〃 | 〃 |
20. | 〃 | 〃 | 成形修復処置における診療補助2 | 〃 | 〃 |
21. | 〃 | 歯冠修復 | 鋳造修復における診療補助 | 〃 | 〃 |
22. | 〃 | 歯内治療 | 根管治療における診療補助 | 尾崎,松山,星野,藤原 | 〃 |
23. | 〃 | 歯冠修復 | 歯肉圧排,精密印象,仮封 | 尾崎,星野,藤原 | 〃 |
24. | 〃 | 〃 | 暫間被覆冠の作製,仮着および撤去1 | 〃 | 〃 |
25. | 〃 | 〃 | 暫間被覆冠の作製,仮着および撤去2 | 〃 | 〃 |
26. | 〃 | 口腔外科治療 | 手術時手洗い,手術着着用,手術前準備 | 尾崎,中道,星野,藤原 | 〃 |
27. | 〃 | 〃 | 口腔外科用器材の取扱い,術後の患者説明 | 〃 | 〃 |
28. | 〃 | 看護技術 | 気管内吸引,採血 | 尾崎,伊賀,中道,竹内,星野,藤原 | 1-9 |
29. | 〃 | 介護技術 | 体位変換,移乗 | 近藤,尾崎,中道,竹内,星野,藤原 | 1-7,9 |
30. | 〃 | 看護技術 | ICUおよび病棟患者の口腔内吸引と口腔ケア | 尾崎,中道,竹内,星野,藤原 | 〃 |
成績評価の方法
実習内容と実習作品に対する理解度,実習態度および実技試験の総合判定を行い,100点満点で60点以上を合格とする.
再試験
必要に応じて行う.
教科書,参考書
新歯科衛生士教本 歯科診療補助 第1版,全国歯科衛生士教育協議会編,医歯薬出版,1995
参考資料
最新歯科衛生士教本 歯科診療補助論 第1版,全国歯科衛生士教育協議会編,医歯薬出版,2007
新歯科衛生士教本 歯科診療補助 歯科器械の知識と取り扱い 第1版,全国歯科衛生士教育協議会編,医歯薬出版,1996
新歯科衛生士教本 歯科診療補助 歯科材料の知識と取り扱い 第1版,全国歯科衛生士教育協議会編,医歯薬出版,1999
器材準備マニュアル,第3版,全国歯科衛生士教育協議会編,(財)口腔保健協会,2006
歯科医療における院内感染対策 -CDCガイドライン- 最新版,永末書店,2005
BLSヘルスケアプロバイダー 第1版,中山書店,1994
安全な動作介助のてびき 第2版,医歯薬出版,2004
WEBページ
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備考
1. | 1∼15回: 2年次後期 金曜4,5,6時限目 |
2. | 16∼30回:3年次前期 火曜5,6,7時限目 |