保存修復系歯科学
Conservative Dentistry
形態
講義
一般目標
保存治療の種類と内容を理解し，チーム医療を実践するために必要な知識を修得する．
授業概要
歯に生じる各種の疾患の特徴と病態を把握し，その診査ならびに治療・予防法について，その方法の意義，術式あるいは使用器材・材料についての知識を修得する．また，歯内治療および歯周治療の対象となる疾患について，その原因，病態，診査法ならびに治療・予防法をはじめ，使用器材や薬物に関する基礎的・臨床的知識を修得する．
授業方法
講義形式 スライド，プリントを適宜用いる．
授業場所
(2年次後期)第6講義室 ，(3年次前期)第5講義室
注意事項
当該科目の授業においては15回の講義の予習あるいは復習に努めること．具体的には，①次回の講義内容のレジュメを配布した場合は，その中の空白部分に適する語句を，教科書・参考書等を調べて予め埋めておくこと．②予めレジュメを配布しない場合は，「授業計画」中の「内容」に記している語句について，教科書・参考書等を用いて調べた上，1枚程度の予習レポートを作成しておくこと．③講義中に小テストを行った場合は，教員による解説の内容をまとめるなどしつつ復習し，1枚程度の復習レポートを作成しておくこと．④ 上記の②および③については，その提出を求めることがある．また，提出されたレポートの内容が成績評価に反映される場合がある．⑤試験は全講義数の2/3以上の出席を満たしている者に対して行う．
行動目標 (到達目標)
| 1. | 歯に生じる各種疾患(う蝕，外傷，変色等)の特徴と病態ならびに術前診査について説明できる． |
| 2. | 歯髄・根尖歯周組織疾患の病因，病態ならびに術前診査について説明できる． |
| 3. | 歯周病の病因，病態ならびに術前診査について説明できる． |
| 4. | 歯周基本治療の種類，目的，器具，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 5. | 象牙質知覚過敏症の病因，病態ならびに知覚過敏処置の目的，器具，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 6. | 保存修復治療の種類，目的，器具，器材，前準備，前処置ならびに術後管理を説明できる． |
| 7. | 歯髄保存療法の種類，目的，器具，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 8. | 歯髄除去療法の種類，目的，器具，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 9. | 感染根管治療の種類，目的，器具，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 10. | 根管充填法の種類，目的，器具，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 11. | 歯周外科治療の種類，目的，器具，器材，前準備を説明できる． |
| 12. | 歯周治療におけるメインテナンスの内容，目的，器具，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 13. | 歯内外科治療の種類，目的，器具，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 14. | 乳歯と根未完成歯の歯髄炎の処置法の種類，目的，器材，前準備，術後管理を説明できる． |
| 15. | 保存治療における偶発症について，種類，処置および予防を説明できる． |
| 16. | 歯痛の機序を説明できる． |
授業計画
| 回 | 大項目 | 中項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1. | 歯科保存学 | 総論 | オリエンテーション，硬組織疾患・歯内疾患の特徴 | 尾崎 | 1,2 |
| 2. | 〃 | 〃 | 症例提示，グループ討議 | 〃 | 1-3 |
| 3. | 歯周治療 | 〃 | 歯周病の臨床像，疫学 | 〃 | 3 |
| 4. | 〃 | 各論 | 歯周病の分類と病型，歯周歯内病変 | 〃 | 〃 |
| 5. | 〃 | 〃 | 歯周組織診査の目的，器具，器材および評価法 | 〃 | 〃 |
| 6. | 〃 | 〃 | 歯周病の病因，歯周病と全身疾患との相互関係 | 大石 | 〃 |
| 7. | 〃 | 〃 | 歯周基本治療の目的，内容，器具，器材，準備 | 尾崎 | 4 |
| 8. | 保存修復治療 | 総論 | う蝕，知覚過敏症，硬組織疾患の診査 | 〃 | 1,5 |
| 9. | 歯内治療 | 〃 | 歯髄・根尖歯周組織疾患の病因と病態，歯内疾患の診査 | 〃 | 2 |
| 10. | 保存修復治療 | 各論 | 診査と診断の基本的概念，窩洞の分類，保存修復治療に必要な器具 | 〃 | 1,2,5 |
| 11. | 〃 | 〃 | 修復前処置(防湿法，歯間分離法，隔壁法，除痛法) | 〃 | 6 |
| 12. | 保存修復治療および歯内治療 | 〃 | 保存修復治療および歯内治療の概要 | 〃 | 6-10 |
| 13. | 歯周治療 | 〃 | 再評価，歯周外科治療(再生療法を含む)の目的，器具，器材，準備，術後管理 | 〃 | 11 |
| 14. | 〃 | 〃 | 歯周治療におけるメインテナンスの意義，内容，器具，器材，準備，術後管理 | 〃 | 11,12 |
| 15. | 〃 | 〃 | 歯周治療後の治癒像および合併症 | 永田 | 〃 |
| 16. | 保存修復治療 | 〃 | 修復前処置(防湿法，歯間分離法，隔壁法，除痛法) | 尾崎 | 6 |
| 17. | 〃 | 〃 | 診査と診断の基本的概念，窩洞の分類，保存修復治療に必要な器具 | 〃 | 〃 |
| 18. | 〃 | 〃 | グラスアイオノマーセメント修復の概要と必要な材料あるいは器具の取り扱い・準備，術後管理 | 〃 | 6,15 |
| 19. | 〃 | 〃 | コンポジットレジン修復の概要と必要な材料あるいは器具の取り扱い・準備，術後管理 | 〃 | 〃 |
| 20. | 〃 | 〃 | 鋳造修復の流れ，材料・器具の取り扱い，準備，術後管理 | 〃 | 〃 |
| 21. | 歯内治療 | 〃 | 歯髄・根尖歯周組織疾患の病因と病態 | 〃 | 2 |
| 22. | 〃 | 〃 | 歯髄除去療法の目的，器具，器材，準備，術後管理 | 〃 | 8,15 |
| 23. | 〃 | 〃 | 根管充填の目的，器具，器材，準備，術後管理，偶発症 | 〃 | 10,15 |
| 24. | 〃 | 〃 | 感染根管治療の目的，器具，器材，準備，術後管理，歯周歯内病変 | 〃 | 9,15 |
| 25. | 〃 | 〃 | 歯内外科治療,移植，(意図的)再植の目的，器具，器材，準備，術後管理 | 大石 | 13 |
| 26. | 保存修復治療 | 〃 | 外傷の種類および処置 | 尾崎 | 1,2 |
| 27. | 歯内治療 | 〃 | 歯髄鎮静消炎療法，覆罩法の目的，器具，器材，準備，術後管理，前処置 | 〃 | 7,14-16 |
| 28. | 〃 | 〃 | アペキシフィケーションとアペキソゲネシス | 〃 | 14 |
| 29. | 保存修復治療 | 〃 | アマルガム修復他の保存修復治療の種類，内容，器具，器材，準備，術後管理 | 〃 | 6,15 |
| 30. | 歯周治療 | 〃 | 糖尿病と歯周病 | 永田 | 11,12 |
成績評価の方法
全講義終了後，筆記試験を行い総合的な理解度を評価する． 評価は100点満点で60点以上を合格とする．
再試験
必要に応じて行う．
教科書，参考書
最新歯科衛生士教本 歯の硬組織・歯髄疾患 保存修復・歯内療法 第1版，全国歯科衛生士教育協議会編， 医歯薬出版，2010
参考資料
保存修復学21，第3版，永末書店，2007
新・う蝕の科学，初版，医歯薬出版，2006
エンドドンティクス21，初版，永末書店，2000
ワイン・エンドドンティックセラピー，初版，医歯薬出版，1980
臨床歯周病学，初版，医歯薬出版，2007
新歯科衛生士教本 保存修復学・歯内療法学 第1版，全国歯科衛生士教育協議会編，医歯薬出版，1995
最新歯科衛生士教本 歯周疾患 第1版，全国歯科衛生士教育協議会編，医歯薬出版，2006
歯科臨床と診療補助シリーズ2 歯科保存学と診療補助，初版，クインテッセンス出版，2001
器材準備マニュアル，第3版，全国歯科衛生士教育協議会編，(財)口腔保健協会，2006
WEBページ
連絡先
- オフィスアワー: 月水金18:00∼19:00
- オフィスアワー: 月∼金18:00∼19:00
- オフィスアワー: 月∼金18:00∼19:00
備考
| 1. | 1∼15回:2年次後期:月曜1時限目 |
| 2. | 16∼30回:3年次前期:水曜1時限目 |