口腔外科学(2)(口腔外科)A 講義
Oral & Maxillofacial Surgery
教授・宮本 洋二, 准教授・永井 宏和, 講師・藤澤 健司, 講師・玉谷 哲也, 助教・内田 大亮, 助教・宮内 美和, 肩書不明・湯淺 哲也, 助教・大江 剛, 助教・工藤 景子, 助教・髙丸 菜都美
1単位
形態
講義
授業目的
外科的処置に必要な滅菌・消毒の概念・基本的処置法を身につけ,口腔・顎・顔面領域の外傷,先天性・後天性異常の病態を理解し,診断並びに治療法を修得する.
授業概要
手術の基本的手技と器具の操作を示し,具体的な手術法を解説する.口腔・顎・顔面領域の外傷,先天性・後天性異常の病態,診断に必要な検査とその所見並びに治療法を解説する.
授業テーマ
口腔・頸部を構成する軟部組織,硬組織およびその関連器官の疾病の診断と治療
授業方法
講義形式, プリント,スライド,ビデオを適宜用いる.
授業場所
第4講義室
注意事項
口腔外科学(2)(口腔外科)Aの授業では,講義事項を授業計画の内容欄に「キーワード」として提示する. 1.受講者は各回のキーワードについて事前に予習し,内容を予習帳に簡潔にまとめること. 2.受講者は各回のキーワードについて授業終了後に復習し,内容を復習帳に簡潔にまとめること.また,予習時の内容と復習時の内容を比較して,学習の成果を確認すること. 3.試験は全講義数の2/3以上の出席を満たしている者に対して行う. 4.予習帳,復習帳の提出を求めることがある.
到達目標(<>はコアカリ対応)
1. | 診察,検査および診断に必要な事項を列挙できる. | <F-1-1)-①> |
2. | 歯科治療と全身疾患との関連を理解し説明できる.(歯科治療時の対応を含む.) | <F-1-1)-②> |
3. | 的確な病歴聴取(現病歴,既往歴,家族歴,薬歴等)を行い,必要な部分を抽出できる. | <F-1-1)-⑧> |
4. | 問診,視診,触診および打診等によって患者の現症を的確に捉えることができる. | <F-1-1)-⑨> |
5. | 各種臨床検査の基準値を知り,重要な異常値の意味を説明できる. | <F-1-1)-⑮> |
6. | 清潔と不潔の区分及び滅菌と消毒の意義,原理及び代表的な方法を説明できる. | <D-3-1)-③> |
7. | 粘膜の切開,剥離に必要な器具の用法を説明できる. | <F-1-4)-④> |
8. | 縫合と止血に必要な器具の用法を説明できる. | <F-1-4)-⑤> |
9. | 手指と術野の消毒について説明できる.(器具の滅菌と消毒を含む.) | <F-1-4)-⑥> |
10. | 粘膜の切開,剥離ができる. | <F-1-4)-⑧> |
11. | 単純縫合,抜糸ができる. | <F-1-4)-⑨> |
12. | 一般的な骨折の種類と特徴及び治癒過程を説明できる. | <F-2-4)-(1)-①> |
13. | 歯の外傷と顎顔面骨折の原因と種類を列挙できる. | <F-2-4)-(1)-②> |
14. | 外傷時の検査法を列挙できる. | <F-2-4)-(1)-③> |
15. | 歯の外傷の症状と検査法を列挙し,診断と治療法を説明できる. | <F-2-4)-(1)-④> |
16. | 歯槽骨骨折,上顎骨骨折および下顎骨骨折の症状と検査法を列挙し,診断と治療法を説明できる. | <F-2-4)-(1)-⑤> |
17. | 骨折の治療原則を説明できる. | <F-2-4)-(1)-⑥> |
18. | 軟組織損傷を分類し,それぞれの症状と処置法を説明できる. | <F-2-4)-(1)-⑦> |
19. | 口腔・頭蓋・顎顔面領域の発生を概説できる. | <F-2-3)-①> |
20. | 一次口蓋と二次口蓋の発生を説明できる. | <F-2-3)-②> |
21. | 口腔・頭蓋・顎顔面領域に症状をきたす主な先天異常を説明できる.(診断と治療方針を含む.)F-2-3)-③ | <F-2-3)-③> |
22. | 口腔・頭蓋・顎顔面領域の成長・発育異常(不正咬合)を説明できる.(診断と治療方針を含む.) | <F-2-3)-④> |
23. | 口唇・口蓋裂の病態と治療方針を説明できる. | <F-2-4)-(7)-⑪> |
24. | 顎変形症を概説できる. | <F-2-4)-(7)-⑫> |
25. | 臨床歯学教育 |
授業計画
回 | 項目 | 内容 | 担当 | 到達目標 |
---|---|---|---|---|
1. | 口腔外科診断法 | 口腔外科学総論 | 宮本 | 1,2,3,4,5 |
2-4. | 手術総論 | 手術学総論 消毒・滅菌法,消毒剤,スタンダードプレコーション,創傷の治癒,手術器具,切開法,止血法(止血剤を含む),骨膜剥離法,縫合法(糸結び,縫合糸,針の種類を含む) | 高丸,宮本 | 6,7,8,9,10,11 |
5. | 組織損傷 | 外傷患者の初期治療,軟組織外傷,創傷治癒,新しい創傷治療 | 宮本 | 12,14,18 |
6. | 〃 | 歯の外傷と歯槽骨骨折 診査,原因,分類,治療 | 内田 | 13,15,16 |
7. | 〃 | 顔面骨骨折総論 分類,合併症,診断,治療,治癒機転,後遺症・異常治癒経過 | 藤澤 | 12,14,16,17 |
8-9. | 〃 | 顎骨骨折各論 下顎骨骨折,関節突起骨折,上顎骨骨折,眼窩壁吹き抜け骨折,頬骨・頰骨弓骨折,鼻骨骨折 | 玉谷 | 12,16,17 |
10. | 先天性および後天性異常 | 軟組織の異常 上皮真珠,歯肉肥大,巨唇症,先天性口唇瘻,先天性口角瘻,Fordyce斑,二重唇,小口症,咬筋肥大症,巨舌症,舌扁桃,舌甲状腺,上唇小帯の異常,頬小帯の異常,舌小帯の異常 | 大江 | 21 |
11-12. | 〃 | 顎顔面の先天異常 口腔・顔面の発生,口唇・口蓋裂の症状・発生・統計・治療,鼻咽腔閉鎖機能障害とその治療 | 内田,宮本 | 19,20,21,22,23 |
13-14. | 〃 | 顎変形症 病態(原因,分類,症状,診断)と治療 | 永井 | 22,24 |
15. | 口腔外科学(2)(口腔外科)Aの総括 | 国家試験対応および解説 国家試験問題を解いてみよう | 宮本 | 25 |
成績評価の方法
評価は筆記試験により行い, 試験は4年次前期試験期間中に実施する. 100点満点で60点以上のものを合格とする. 口腔外科学(2)(口腔外科)の単位は口腔外科学(2)(口腔外科)A講義,口腔外科学(2)(口腔外科)BC講義の全科目の成績を総合評価して認定する.
再試験
1回のみ行う.
教科書,プリント,参考書
塩田重利,富田喜内監修:最新口腔外科学,医歯薬出版,第4版,1999年
白砂兼光・古郷幹彦編:口腔外科学,医歯薬出版,第3版,2010年
道 健一,他編:口腔顎顔面外科学,医歯薬出版,初版,2000年
石川梧朗監修:口腔病理学,永末書店,第2版,1989年
WEBページ
連絡先
- オフィスアワー: 水17:00∼18:00/4F口腔外科・教授室
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